赤橋

2001.1.29

肱川の河口には、面白い橋が架かっている。
赤く塗られているところから、地元では「赤橋」と親しまれている。
国内では唯一の鉄鋼製開閉橋で、肱川が南予の木材集積地として栄えていた昭和10年(1935)、上流の材木置き場や造船所に出入りする大型船を通すために造らた。
上流の造船所などが閉鎖されると、橋の開閉装置使われなくなった。
珍しいので、全国から見学者が来る。文化庁の「登録有形文化財」になってからはとくに多い。
県から橋の管理を委託されている町役場は「整備点検」の名目で、2年前から毎週日曜日午後1時から5分間、通行を止めて橋桁を上げている。
「時間になると、どこからとのなく観光客が集まって来て写真を撮っていかれます。
誰かに見てもらっていると思うと仕事にも精が出ます」。開閉作業を5年前から引き受けている新江時行さん(74)は毎週1回のこの作業を楽しそうにこなしていた。
MONG@


伊予灘に開けた肱川の河口。
広い砂浜が広がり、辺りに餌がおおいのか、優しい人が多いのか、浜は野良犬の天国だった。
河口には小さな漁港が造られ、その上流に「赤橋」が見える。
「赤橋」を左岸に建つ瑞龍寺から遠望すると・・・・・・・
県道長浜ー中村線に架かる「赤橋」は長さ226m、幅5.5mで、「長浜橋」が正式な名称。
中央の橋桁の一部が上下に開閉する構造になっている。
橋の入り口には、大型車は入れないように車止めがある。
橋の中央には、橋桁を上下に開閉するための装置と作業室がある。
橋の構造を説明した表示板。
兵庫県・豊岡市の円山川河口で鋼鉄製開閉橋を見たことがあるが、円山川のは橋桁が水平に90度方向を変える方式だった。
毎週日曜日午後1時の「整備点検」のための開閉時間になると、どこならともなく見物者が集まってくる。
橋桁はこうして上がる。
この作業をしているのは新江時行さんで、5年前に引き受けた。
それまでの15年間は兄の政雄さんがしていた。
その頃は、まだ上流に製材所や造船所、砂利採取現場があって大型船が出入りし、忙しかった、そうだ。
開閉作業の間はわずか5分だが、橋は通行止めになる。
橋が降りてくると、作業室から新江さんが出てきて、遮断機を動かし、車の交通整理をする。
作業を終えて帰途につく新江さん。
「最近は見物の人も増えて・・・」と楽しそう。
町役場では、「団体客からの申し出でがあれば、いつでも開閉します」とPRしている。