四国霊場八十八ヶ所の「奥の院」を回って、写真、地図つきで一冊の本にまとめた人がいる。
高松市の多賀町三丁目、川東和夫さん(53)でこの春、「空海に遇う旅奥の院道指南」として出版した。
讃岐の“超有名人”弘法大師が開いた四国霊場巡り。その縁起、順路などを紹介したガイドブックは、古くは江戸の昔からたくさん出版されているが、奥の院だけをまとめたものは珍しい。
珍しいと言うよりも、川東さんが初めてではないだろうか?霊場巡りをした人なら分かるが、これらの寺に行くと、よく「奥の院」と記された立て札に出会う。しかし、「奥の院」を訪れるお遍路さんは極めて珍しい。よほど信心深い人か好奇心の強い人だ。
なぜか?
決まっている。「奥の院」はその寺の奥のはるか遠い山頂にあったり、険しい崖の縁にあったりするからだ。危険なのでお参りを禁止している箇所もある。
一口で「奥の院」と言っても、札所の寺が管理しているものもあれば、独立した別の寺だったり、なかには無住で廃屋になっていたり、明治の「廃仏希釈」騒ぎまでは「奥の院」だったのに、いまは神社になっていて関係の切れたものまでさまざまである。
ガイドブックを書き上げた川東さんは平成五年春、娘が大学受験に失敗したのを機会に、両親を誘ってお遍路さんを始めた。当時は時間が比較的自由になる美容具販売の仕事をしていて、四国各地を回っていた。
「奥の院」を回り始めたのは、お遍路を始めて一年目、第73番札所、出釈迦寺を訪れた時だった。珍しく女性の住職のいる寺で、美しい桜を眺めていて、岡田幸恵住職に「ぜひ奥の院を訪ねなさい。得るものがありますから」と勧められたのがきっかけだった、と言う。
MONG@
出版されたガイドブック
「空海に遇う旅 奥の院道指南」
筆者の川東和夫さん
ガイドブックのお申込・お問合せは・・・
087-834-6122
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四国第八十八箇所
與田寺
「奥の院物語」を終わるに当たって