STORY 八十八

毎週日曜日9:00~9:15

それぞれの人や文化が持つ多様性。
未来のために今、それぞれの想いを受け入れるやさしさが、求められています。
古来よりうれしさや悲しみ、時にはその人の人生そのものを受け入れてきた四国お遍路には、
過去・現在、そして未来に続いているやさしさがあります。
これは、そのやさしさを探しに行く八十八という名の物語。

STORY 八十八

STORY 八十八

毎週日曜日 9:00~9:15
提供 株式会社アイム

2021年12月12日放送分

弘法大師出家の原点、出釈迦寺〜そこに行き交う人の時の物語

 

 

 

出釈迦寺で広報部本部長

半田 暁峰(はんだ ぎょうほう)さん

 

「ここの奥の院にある話というのはたくさんあるわけです。

まずは、お大師様の幼少の頃の話が筆頭に挙げられます。

まだ真魚(まお)さまと呼ばれていた御年7歳の頃と聞いています。

ここがなぜ捨身ヶ岳というのかですね。

幼少の頃のお大師様は「自分は将来仏門に入って、

世間の困っている人、恵まれない人々を

仏教というもので助けたいという願いがあったようです。

幼いながらもたくさんいろいろな方を見られたのでしょうね。

もし自分の未来がその運命ならば、この場所から身を投げても必ず仏様が表れて

自分は亡くならないはずだ。

その運命でないなら、自分のこの身は供養として捧げますと

命がけの行を行った。

 

7歳の弘法大師空海様が、初めに行った命懸けの行ですね。

その時に仏様が表れて、天女が抱きとめて助かった

というお話が残っています。

それで捨て身の岳で「捨身ヶ岳」

字だけ見ると勘違いされる方もいらっしゃるのですが

生きるがために人助けをしたいがための場所であるのです。」

 

 

そんな話からか、私どものお寺は病が治った方や

子宝に恵まれなかった方が、この寺の子授け地蔵さまに祈ると

1年以内に授かった話も聞きます。

2日くらい前は、1日に2組ほど「お陰様で」と
お礼参りに来られていました。

何かお礼をしたいとおっしゃられるのですが、

こちらでは「願ほどき」のお礼を言うために、

お礼参りで手を合わせられるだけで充分なのですと申し上げています。

「願ほどき」とは?

「願を掛けたら、叶ったらほどかないといけないのです。

頼み事して、それを聞き届けてあげたのに

「ありがとうございました」のひと言もないのは

人間同士でも失礼な話じゃないですか?

仏様に願を掛けたら、お礼をせずにいると

願が掛かったままになってしまいます。

お参りして願いが叶ったのなら

遠方でなかなか来られないことになっても、

「お陰で願いが叶いました」と願を掛けた仏様を想って

ご自宅でもいいから、手を合わせてください。

人間社会のルールと同じで

仏様だから良いわけではありません。

結局は感謝の気持ちを忘れない・・・それだけのことです。

いいことがありましたラッキー!だけでは、その先は

その人にいいことが続くかどうか疑問ですよね」

鐘撞堂の前で、座り込みながらも、満足そうなお顔の

お遍路さんに出会いました。

お遍路さん:

「新潟から来ました。お遍路は区切り打ちをしています。

区切り打ちは、何回にも分けて少しずつ回るやり方です。

今回で4回目のお遍路ですが、この前回ったのは

3年前でコロナ禍になって、やっとその続きをしています。

最初にここを訪れたのは、歩き遍路で私は25歳。

そのころは、こんなに回る方もいらっしゃらなくて

歩いて回っていると何処へいっても

みなさんがお接待してくださいました。

あれから45年経ってまた来られました。

今回は横峯山から登って、78番札所まで行ければと思っています。

ここまで亀のようにゆっくり歩いて登ってきました。

一歩ずつ、お大師様にすがるように、

杖を漕ぐかのように使って登るようでした。

絶対に来たいと思っていたので、嬉しいです。

諦めたら二度と来られないのではと頑張りました。」

半田暁峰さん:

「折角なので普段本堂を閉めているのですが、これもご縁と思います。

開けますので拝んでいってください。」

お遍路さん:

「ここまで登ってきたかいがありました。

中も拝見させていただけるのは嬉しいです。

(下に本堂ができるまで)ここが元々の本堂だったのですね。

昔の皆さんもこうして登って来られていたのですね。」

今回、回るきっかけは?

お遍路さん:「お大師様が大好きなのです。

だからここにもお大師様と二人連れと思って必死に登ってきました。

両親も亡くなって、

今回はもう3回忌も過ぎたので、連れてきませんが

そういう思いもあって回りました。

お大師様が大好きです。

 

半田暁峰さん:

「以前お父様が癌でもう危ないということで

あそこで一生懸命お百度を踏んでいらっしゃる方がいました。

何かに縋らなくてはならないとなった時に

自分でも、お医者でもない

それではダメだとなった時

・・・・そこで登場するのが神仏だったりします。

お大師様を信仰していたらお大師様に

「助けてください」とお縋りする心が

日本人の中には根付いていると思いますね。

多いのです。

悩みを持って回られている方が・・・・」

「私がお遍路をしているときにいろいろな方に出会いました。

自殺願望を持った方に出会いお話していくうちに

だんだん気持ちが変わられていき、嬉しかったこともありました。

また、ある日の朝のことですが

とあるところで休んでいるとニコニコとおじさんが

話しかけて来られました。

笑いながら普通に世間話していると突然

「30分前にすぐそこの病院で自分の親父が亡くなったのです。」

とおっしゃるんです。

驚きました。

お遍路をしていて行者さんみたいだったので

これも縁だと思い話しかけのだと・・・・。

その時、私は北海道の自分のお寺にいたときに

護摩を焚いて供養した収め札を持っていたので、

一緒にお父様の棺に入れると、「迷うことのない道しるべ」となりますからと

それを差し上げました。

すると、その途端にその方は表情を変えて

ぼろぼろ泣き出されました。

おそらく、その方はショックすぎて

どう対応してよいかわからなかったのでしょうね。

私に話してはじめて、自分取り戻せたのでしょう。

そのあとは急いで車を走らせて、

亡くなった方のいらっしゃるところへ帰って行かれました。

私は手を合わせてお見送りさせていただきました。

先ほど頂上で出会ったお遍路さんとお話して、そんなことを思い出しました。」

 

岡田幸恵住職

お遍路さんをしたいと思う方へ

「四国霊場八十八カ所ありますが順番にお参りしなくてはという決まりもないので

思い立った時に1カ寺ずつでも、気負わずに

軽い気持ちでお参りいただけたらと思います。」

 

岡田ご住職の笑顔に会いに来たいと思える出会いとなりました。

出釈迦寺で、お接待していらっしゃる方に出会いました。

広島から安芸大師講の段吉さんと遍路友達という兵庫県からの辻口さん

お二人で接待をされていました。

段 吉さん:

「安芸大師講。お参りをする会のことで、お四国は講と言います。

お接待するときには、お年を召した方はつらい方もいらっしゃいますので

私と遍路で知り合った辻口さんと来ています。」

辻口さん

「お遍路の広島の安芸大師講の方がバスで回っていらしたときに

ご縁ができ、子どもたちの手も離れたので私が行きますと来ています。

お接待のお手伝いを1年2年と続けてしています。

ご用意はアキダイシ講の方なのです。」

納経所の横には接待所として、水、缶コーヒーや塩飴、スナック菓子などが並びます。

段吉さん

「少しずつネットを検索し安いときに購入して持ってきています。

これまでは広島から仕込んだ「おぜんざい」だったのですが、コロナ禍ですぐに持って帰って頂けるようにこのようになりました。」

 

なぜ接待をされるようになったのですか?

「まだ接待をして3~4年です。

実はここ出釈迦寺でお先達の称号を頂いたそのお礼として

接待をすることにしたのです。

お先達であってもお遍路を回るのには同じで、

先達が偉いわけではないのです。

わたしが先達になったのはお四国参りの回数が多いからなのです。

もう少しで錦・・・つまり100回です。」

出釈迦寺でお接待する理由は

「感謝です。色々な意味で感謝のひと言それだけです。

それともうひとつ、お遍路が続けられる・・・・すべて修行なのです。」

 

 

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