STORY 八十八

毎週日曜日9:00~9:15

それぞれの人や文化が持つ多様性。
未来のために今、それぞれの想いを受け入れるやさしさが、求められています。
古来よりうれしさや悲しみ、時にはその人の人生そのものを受け入れてきた四国お遍路には、
過去・現在、そして未来に続いているやさしさがあります。
これは、そのやさしさを探しに行く八十八という名の物語。

STORY 八十八

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毎週日曜日 9:00~9:15
提供 株式会社アイム

2021年11月14日放送分

世代をつないでいく人の物語2

四国霊場第82番札所 青峰山 千手院 根香寺

  

先週に引き続き若い世代が繋ぐ、四国遍路。

 

香川県が行う札所寺院調査報告会の一環として

10月20日根香寺で高松市立下笠居小学校の生徒に

香川大学教育学部の学生たちが四国遍路と根香寺の歴史、

などについて見学授業を行いました。

 

見学授業をしていた学生の中で、

年季の入った金剛杖を持った学生に話を聞きました。

~この金剛杖はどなたかのですか?~

「祖父がこの金剛杖でお遍路を2回、まわったと聞いて今回借りてきました。」

~四国遍路の授業と聞いて、おじいさんの反応は?

このフィールドワークに参加することを聞いて、話が止まらないほど喜んでもらいました。

祖父は73歳。

祖父はお遍路以外にも高野山や小豆島霊場を回るなどの活動を長くしてきた人です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

後日、この学生さんに大学まで会いに行き詳しいお話をお聞きしました。

 

香川大学教育学部2年生 社会領域中学校コース 山本 龍司朗さん

「実際に私の祖父がお遍路をしたときに着用した白衣です。これを根香寺の見学授業のとき着ていました。

小学生にお遍路の授業をするから

お遍路の衣装を借りたいと申し出たら、喜んで貸してくれました。」

「今は、香川で一人暮らしですが、岡山の実家では、祖父とは三世代一緒に暮らしています。

小さい頃から、祖父がお遍路をしている姿は見ていて、

小豆島だったり、高野山に行ったりするときにはこの衣装を着ていたので、なんとなく知ってはいました。

でも、実際にお遍路さんをしているかどうか聞いたのは

小学生への見学授業の1週間前です。』

白衣は、背中に書かれた「南無大師遍照金剛」の周りを彩るように朱印が押されています。

「借りたときに初めて見ました。こうなっているとは知りませんでした。

朱印は1番と88番札所では必ず押すもので、

更に押している朱印はお遍路をしている人なら

必ず押したいと思うお寺のものだと聞きました。」

おじいさんは四国八十八カ所霊場をすべて巡られたのですか?

「2回通りすべてのお寺を回ったと聞いています。

四国八十八カ所霊場の案内図にいつ回ったか、

祖父の手で記されています。

詳しく見ていくと、

区切って何年もかけて回ったのがわかります。

1番は平成17年9月27日とあります。

徳島は17年、翌年高知から愛媛の道後温泉あたり、

19年に香川から愛媛に

その次の年にまた香川の地をまわり高野山へとあります。

お遍路は祖母と一緒に夫婦遍路だったと聞いています。」

 

他にどんなお話がありましたか?

「数珠の持ち方から、金剛杖の使い方、

お寺に入った時のマナーなど

教えてもらいました。

着せ替え人形ではないですが、すげ笠のどの文字が前かなど

祖父が手取り足取り教えてくれ、嬉しそうでした。

 

「すげ笠について祖父は2つ持っていたのですが、

僕に貸してくれたのは古くてどこに行くにも被っていた

年季の入ったものでした。」

 

「祖父とお遍路さんについて聞いているときは実感がなかったのですが

根香寺の勉強をしたときに、実際に一式装束を身につけて寺に参って、そのスケールの大きさを感じました。

四国四県にまたがって本当に回ったのかと思うほど過酷でもあり、そして、達成感はいかほどかと。

 

おじいさんと共通の話題に?

「お遍路の話を祖父と家族のものがすることはなかったので、

これを機会に話が広がったと感じました。

祖父はもう一度回りたくなったと言っていました。」

自分の中での心の変化について・・・

「最初はお遍路を学習すると聞いてもなかなか実感が湧きませんでした。

それが小学生に向けて授業をしてみて、お遍路とはこういうものなのかと

捉えることがでました。形は大学生が小学生に教えるという立場をとりましたが

自分たちが体験してみてお遍路という歴史から教わっていっている

という思いになりました。

さらに身近な祖父がお遍路をしていて、

目にすることはあったものの何をしているのか知らなかった。

今回のことで祖父のしていたことのスケールの大きさを知ることに繋がりました。

できれば…

祖父と2人でお遍路をしてみたいです。」

香川大学教育学部 守田逸人 准教授

学生たちは、最初から「お遍路」について

知識があったわけではなかったのですが

「お遍路は何をするものなのだろう」という素朴な疑問から始まり

学習を通し「なるほど」と理解していく・・・

その過程を楽しんでくれています。

準備は6月7月から始めていましたが、まだまだこの時期はコロナ禍で

学生たちは集まっては何回かしかできなかったところがあります。

参加している学生たちは、例年に比べると横のつながりが薄く、みんなで集まったことも何回かしかなく、お互い話したことのない学生もいてかわいそうなところがあります。

 

~今回は学生生活の中でも貴重な体験といえますね~

「これを機会に学生たち同士も議論を深めてもらって

貴重な学びとしていってもらいたいのです。

僅か1、2時間ほどの時間でしたが、忘れられない時間になったのではないでしょうか。」

 

香川県文化振興課 松岡明子さん

若い世代が繋ぐ場

 

「誰かに大事ですよ」と言われてもピンとこないので

自分で考え、聞いてみて自分で分かることが

本当の意味で「大事さ」を理解するきっかけになるのです。

専門の話をどんどん押し付けるのではなく、

大学生のフィルターを通し,根来寺に絡んで

四国遍路や世界遺産を考えてもらうのが良いと思っています。

大学生の語り口がやさしく

小学生のこたえも面白かったですね。

見学授業に来たときと、帰る前の様子を見て

個々にはいろいろな感想があると思うのですが

根来寺に来て大学生の話を聞いてちょっと楽しい経験をして

帰っただろうなと思える

バイバイの挨拶だったので良い取り組みだったと思います。

子どもたちも大学生も時間を追うごとに関係ができていって

「やさしさが繋がった」気がします

こうして、やさしさが広がっていくといいですね。

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