10月5日/直島諸島のかつてのしまびよりを読み解く企画展へ!.
現在、香川県坂出市にある香川県埋蔵文化財センターにて、瀬戸内国際芸術祭2025の舞台でもある直島とその周辺の島々「直島諸島」に残された遺跡を取り上げ、かつての島の暮らしを読み解く企画展『直島群島の生きる知恵に学ぶ』が開催されています。
と同時に、四国村落遺跡研究会のみなさんが独自に直島諸島をフィールドワークした成果をまとめたパネル展『直島野帖』も展示中。
ここからどんな島の日常が見えてくるのか、四国村落遺跡研究会の渡邊さんにお聞きしました。
四国村落遺跡研究会は考古学・民俗学などさまざまな分野の方が集まり、いろんな地域を対象にフィールドワークを行っています。令和3年度から昨年度までは直島諸島でフィールドワークを行っており、専門家それぞれの目線で地域を捉えて発表。今年春の直島町役場での展示に続き、こちらで2回目のパネル展示を行っています。
直島諸島は直島を中心とした大小27の島々のこと。実際に人が住んでいるのは4つの島ですが、パネル展を見ていると無人島にもそれぞれの個性が!
直島のすぐ西側にある無人島「荒神島」は瀬戸内海を行き交う船がよく立ち寄ったと言われており、その際に祭事をした跡も残っています。今回の調査では急な谷間に残っている棚田の跡を発見。島といえば塩や漁業が産業の中心と思われていましたが、かつては島の自然環境を利用した暮らしをしていたこともわかりました。
直島の地図に吹き出しがたくさんついたパネルも。ひとつずつ見ていくと面白いコメントがたくさん!これは直島の60〜80代の方にお聞きしたお話をそのまま書き込んでいます。『沖で瀬取り』『テレビを競って買った』『高松空襲が見えた』『塩田でバイト』など、戦後すぐの島の様子がよくわかります。
直島の西側にある「葛島」には『伝馬船で田植えに渡った』というコメントも。直島に住んでいながら周辺の島に行き農業をしていたというのに驚きです。
このパネルを見ながら直島の方と対談・意見交換をしたところ、新たな思い出も続々と出てきたそう。
島のかつてのしまびよりに出会うフィールドワーク。四国村落遺跡研究会のみなさんの探究はまだまだこの先も続きます。
四国村落遺跡研究会「直島野帖」パネル展
開催日時/〜2025年11月28日(金)9:00〜17:00
※土日祝休館・9月20日(土)、10月18日(土)、11月22日(土)は開館
会場/香川県埋蔵文化財センター第1展示室前(香川県坂出市)
観覧料/無料
※同センターで開催中の企画展「直島群島の生きる知恵に学ぶ」でも瀬戸内の島のかつての暮らしの様子がよくわかりますのでおすすめです
公式サイト(香川県のサイトに飛びます)/https://www.pref.kagawa.lg.jp/maibun/exhibition/2025_3naoshimaten.html