11月30日/丸亀市・手島 ものづくりの”点”を”線”として届ける「てしま島苑」.

2年半ぶりに会いに行ってきました!

陶芸家ユニット「てしま島苑」の松下龍平さんと松原恵美さん。

前回の記事はこちら(2023年6月放送 前編後編

「はじまりの見えるものづくり」をテーマに、土も釉薬(陶磁器の表面を覆うガラス質​ )も全て手島でとれた素材のみで器作りを行っています。

 

おふたりが約10カ月かけて作られた「薪窯」。

前回、取材した時「来月に初めて窯入れするんですよ♪」と仰っていましたが。。。

松下さん「夢と希望が詰まった初窯でしたが、現実は厳しかった(苦笑)。薪窯には耐火レンガなどを使うのが一般的ですが、僕たちの窯は家の裏庭とかにあった土で作られたかまくらのようなもの。なので、耐火性が無く、2回目に焚いた時に天井が崩れそうになったんです。」

 

中を見せていただくと。。。土のツララのようなものがたくさん!

このまま使うことは難しいということで、現在、改良型の試作窯を作っているそう。うまくいけば、初号窯を崩して、二号窯を作る予定とのこと。

松下さん「窯作りは、一生かけてやるものだなと痛感しました。」

 

また今年は、真夏に窯焚きしたこともあり、壮絶な4日間を過ごしたそう。

松原さん「本当に焚いた時期が悪かったですね。熱中症警戒アラートがスマホに届く中、1,000度以上の窯に薪を入れていく作業をするので。熱中症って、こうやってなるんだと思いました(苦笑)。ただ、知識として知っているだけではダメで、自分で体験しないと身につかないんだなと身に染みて学びました。」

経験を咀嚼し、飲み込んで、自分たちの栄養になるまでは時間がかかるけど、きっとこの苦しかった経験もどこかのニュアンスになって今後の作品に出てくるはず。

「陶芸家として土を触ったり、ろくろを回すことは人体表現のひとつでもある」

自分の体を感覚的に理解しておくことの大事さを痛感した、この夏の出来事でした。

 

自宅に併設されたギャラリーに並ぶ器たち。

前回の取材の二ヶ月後に、東京で、とある展示会に参加した松下さんと松原さん。

そこで、自信を完全に失うほど、こてんぱん(愛ある)にされたそう。。。

松下さん、松原さん「その後、本当に自分たちが作りたいものは何なのかを考え直し、めちゃくちゃ話をして、改めてふたりにしかできないものづくりを始めました。手島で暮らし、手島のものを使って器づくりをする。それを素直に表現する。まだまだ試行錯誤の段階ですが、振り返ってみると「良いな」と思えることが増えてきました。」

 

あっという間だったけど、人間本気で取り組めばいろんなことができる!と実感した2年半だったと語る松下さんと松原さん。その一つが2023年に始まった「空豆株主制度」です。

手島に移住し、植物の灰で釉薬づくりができないかと考えていた頃、春になると島のおじいちゃんおばあちゃんが島のいたるところで空豆を育てているのを発見。収穫し終えた残渣をもらい、釉薬づくりを始めたそうです。

その後、手島香辛庵の高橋周平さん(2023年9月22日放送)が移住してこられ、香川本鷹を栽培するように。その裏作として空豆が最適ということで毎年、たくさんの空豆を育てるのですが全て出荷するのが難しい。それはもったいないねということで、空豆株主制度が考案されました。

 

畑に植えられた空豆の苗たち。

高橋さんが育てる空豆の”株”を購入すると、収穫された空豆ひと株と空豆の殻や茎を焼いた灰を釉薬とした器が届きます。

「育てた空豆を無駄なく、多くの人に届けたい農家」と「釉薬に使う空豆が欲しい陶芸家」

その間に”株主”として島の外に住む人が入ってくれることで、島の循環が生まれるように。

2年目の2024年からは株主限定の空豆収穫体験も行われるようになり、全国から人が集まるようになりました。

松原さん「実際に体験してもらう方が面白いと思って始めました。後で誰かに島に行ってこんなことしたよーって喋れるし。器を使っている時とかに、ふと手島のことも思い出してもらえるといいなぁと思います。」

 

空豆株主制度と同じく2023年にスタートしたのが「テンカラセンカラ」というワークショップ。

陶芸を通して、ものができあがる”点”を”線”として届けたいという思いで始まりました。

今年は、3月にセイタカアワダチソウの収穫、6月と11月は土堀り、10月はひまわり採取と年間スケジュールを組んで行ってきました。

次回、12月が年内ラスト。テーマは「竹取り」です。

竹はお二人が移住してきて初めて釉薬にした素材であり、竹灰で試行錯誤し、失敗したからこそ今があると言えるほど思い入れのある素材。参加される方は、その辺りもぜひ聞いてみてくださいね。

 

「テンカラセンカラ〜竹取り〜」

12/20(土)行き:丸亀 11:10発/帰り:手島16:45発

竹採取、工房案内、陶芸教室など。

申込締切 12/15(月) 19:00

詳細は、 てしま島苑のインスタグラム をご覧ください。

 

☆手島へのアクセス情報☆

丸亀港から備讃フェリーのフェリーもしくは旅客船にて。

時刻表など詳しくは 備讃フェリーのホームページ をご覧ください。

 

丸亀市では毎月20日を「航路運賃無料デー」とし、

丸亀~広島航路、本島~丸亀航路、児島~本島航路の3航路全てで、旅客運賃が無料となっています。

広島・本島の各港には、地元に縁のあるお土産が販売されています。

詳細は まるがめ せとうち 島旅ノート をご覧ください。

 

この番組は一週間の間、 radiko でもお聞きいただけます。

また、AuDee では、過去の放送をアーカイブしています。

あなたの島旅のお供に。。。

香川しまびより

今日も、香川は “しまびより”

穏やかに晴れた日曜日の朝は、瀬戸内海にぽっかり浮かんだ香川の島に出かけたくなる、絶好の“しまびより”。

寄せては返す瀬戸のさざ波に誘われて3人のパーソナリティが、香川の島々に暮らす人たちに会いに行きます。

そこに代々暮らし続けている人、戻ってきた人、または、新たに暮らし始めた人。

今、島に暮らしているいろいろな人たちのお話しを通じて、そこに脈々と流れる歴史や独自の文化、そして今でも続く風習など、私たちが知っているようで知らない、島々の魅力をお伝えします。

放送時間
毎週日曜日9:00~9:15
毎週木曜日12:30~12:45(再放送)
パーソナリティ
市川智子、柏原砂里、岡加依子

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今、島に暮らしているいろいろな人たちのお話しを通じて、そこに脈々と流れる歴史や独自の文化、そして今でも続く風習など、私たちが知っているようで知らない、島々の魅力をお伝えします。

放送時間
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毎週木曜日12:30~12:45(再放送)
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