編集 田尾 和俊
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団長:これまで讃岐うどん界に数々の画期的な提言をしてきた『うどラヂ』ですが。
ごん:そんなことやってきましたっけ?
団長:「自麺党と麺主党で麺議会議員選挙」をやろう」とか、「麺金制度の導入」とか。
ごん:ダジャレばっかりじゃないですか。
団長:ざるうどんの「讃岐盛り」はどうよ。
H谷:全く定着しませんけどね(笑)。
団長:しかし「言い続けることこそ力なり」ということで、今回はちょっと真面目な提案も絡めた「うどんのダシ」の話の回をどうぞ。
最後まで飲めるダシ
団長:2011年、私が選ぶ「最後まで飲めるダシ」! どうですかこのテーマは。
ごん:そんなテーマ全く聞いてない。というか、はっきり言って、今思いついたネタじゃないですか?
団長:今、思いつきました。
ごん:ほんと、皆さんに言うときますけど、この番組、収録に入ってから団長が勝手にネタを振ってきますからね。
H谷:番組内容の事前打ち合わせなんかしたことないですから。
団長:それでみんな鍛えられるんやないか。ではH谷川君から。
H谷:ムチャ振りはいつも僕からじゃないですか! じゃあ、つけダシですけど「長田in香の香」。
ごん:いやさすがH谷川君! 何を振られてもすぐに出るよなあ。
団長:まあ「ダシ」で「香の香」は王道すぎるけど、あのつけダシは飲めるねえ。
H谷:最後ちょっと薄まってきたら「そば湯」みたいに飲めますからね。というか、そんじょそこらのそば湯よりうまいと思います。
団長:「そば湯はあるけど“うどん湯”はないんですか?」いう質問が来たことがあったけど、讃岐うどん界に「うどん湯」という習慣はないけど、「香の香」のつけダシだけは「うどん湯」で飲めます。じゃ、ごんさん。
ごん:えー、僕ですかあ…どこでしょうねえ…
団長:あ、紹介が遅れましたが、今日は讃岐ラーメン「はまんど」でおなじみの盛の大将と「上戸」の大将をゲストにお迎えしております。さ、ごんさん。
ごん:もちろん「上戸」です。
上戸:あっはっは!
ごん:あと、うどん屋じゃないんですけど、ラーメン屋の「はまんど」のスープね。
盛:なるほどー、そう来ましたかー(笑)。まいっちゃったなー。
団長:今、ごんの人間性を見たな。最初考えよったのに、ゲストの紹介したらいきなりすらすら出てくるって。
H谷:ほんとにね。
団長:しょうがないな、では、ワタクシの番です。第1位と2位を同時に発表します。
ごん:何と!
団長:えー、「上戸」と「はまんど」です。
全員:あっはっはっは!
ごん:いやー、そうですよね。
団長:これ以外考えられんよな。
ごん:ですよねー。
H谷:次の人、これは考えどころですよ。三段落ちにするべきかどうか(笑)。というか、お二人とももういいですから。
団長:わかりました。じゃあ、「上戸」と「はまんど」がもう出ないように、「上戸」と「はまんど」に聞くことにしましょう。まず、「上戸」の大将が選ぶ「最後まで飲めるダシ」。
上戸:いやー、僕はねえ、基本ダシはどこに行っても全部飲みますからねえ。
団長:あ、そうか。「上戸」の大将は舌でなくて胃袋で味わうタイプだったんや。
上戸:そうなんですよ(笑)。
団長:仕方がない、じゃあ、盛の大将。
H谷:これは聞きたいですね。
団長:スープ作りのプロだからね。
盛:僕はねえ、金倉寺の「はなや」さんですね。
団長:おお! 「はなや食堂」のかけダシ。あのスキッとしたやつ。あれ、何なん? 薄くてものすごくスキッとしてて、しかし最後にちょっとだけ“魚”がくるんやけど。
盛:「はなや」のダシの特徴の1つなんですけど、作る時に「焼け火箸」を入れるんです。
団長:え?
盛:焼け火箸を入れたらダシが「チュン!」となって、するとイリコ臭さとか魚臭さが飛ぶんです。
団長:なるほどー! ほんでたまにごんみたいな客が来たら背中に焼け火箸入れて。
ごん:焼き印かい!
団長:いやしかしそうなんや。「はなや」のダシのうまさの秘訣は“火箸の味”なんや。
盛:火箸の味はしませんけど(笑)、やっぱり「はなや」のダシはうまい。最後まで飲めますねえ。
団長:では最後に私の番ですが。
ごん:さっき言いましたやん、「上戸」と「はまんど」って。
団長:あれは気の迷いやんか。
ごん:わかりました、じゃ、どうぞ。
団長:「柳川」です。
盛:あー、来たな。
団長:以前、学生連れて8人で「柳川」に行ったら、全員が最後までかけのダシを飲み干したんや。
ごん:おー!
団長:それを見て私は思わず、「お前らそんなに腹減っとったんか」言うたんやけど(笑)。
ごん:確かにね、優しい感じのちょっと甘めの、お子ちゃまの舌を持つ団長にはたまらんダシだと思います。
団長:あれはな、うどんのダシというよりスープやね。ラーメンのスープじゃなくて、飲むスープみたいな味わいがある。
盛:僕の中でも「柳川」は「はなや」と双璧やね。僕は団長が「柳川」言うと思ったから「はなや」を出したんや。
ごん:ということは、お二人とも好みは食堂系のうどんダシなんですね。
盛:西の人間にはああいうのがたまらんですね。
団長:あと、あえてもう一軒挙げろと言われるなら、
ごん:言うてませんけど。
団長:言うてよ(笑)。
ごん:じゃあどうぞ。
団長:ラーメンやけど、「木蘭(ムーラン)」の野菜ラーメンのスープ。
H谷:言うと思った。
団長:あれは恍惚やねえ。あのスープは、木蘭の大将と女将さんが引退する前に絶対誰かが継承するべきやと思うんやけど、引き継ぐ人がいないまま消えていくんではないかと心配してるんや。
ごん:そういうの、結構ありますよね。
団長:ある。香川県のうどん屋とかラーメン屋とかで、誰も受け継ぐ人がいないまま消えてしまう珠玉のダシが絶対ある。
盛:もう消えてしまったのもよっけありますよ。番町にあった「久保」さんとこのヒリヒリするようなイリコダシとか。
団長:宮脇町にあった「丸山」の最後にフワッと何かのエッセンスが鼻の奥に抜けるかけダシとか、トキ新にあった「讃岐家」の「なめこおろしうどん」の絶妙の柑橘系のダシとか。ああいうのを何か「レシピ保存委員会」みたいなのを作って残して行かん?
盛:やりましょうよ、ほんまに。
団長:というわけで今、ビッグプロジェクトがキミたち若い世代に託されました。
ごん・H谷:僕らですか!
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