麺通団のうどラヂテキスト版 編集 田尾 和俊

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団長:以前から麺通団は「讃岐うどん巡りにレジャースポットを挟もう」という提案をしてきたんやけど。

ごん:うどんばっかりじゃなくて、「せっかく香川に来たらちょっと寄り道でもどうぞ」ということでね。

H谷:腹ごなしにもなりますしね。

団長:ただし、「どこに寄り道したらいいか」については我々、明確な答えを出したことがない(笑)。

峰山と王越

団長:「なまたま」さんから質問が来ています。

ごん:何でしょう。

皆さんに質問です。初めて香川に来たお知り合いの方を案内するなら、どこへ連れて行かれますか?

団長:うどん屋でなくてね。

こんぴらさん、栗林公園、峰山など、ガイドブックに紹介されているような所でしょうか。

ごん:ちょっと待ってください。変なのが入ってましたよ。

団長:入ってましたね。えー、「峰山」はガイドブックには紹介されていません。

ごん:団長が時々歩きに行く、家の近くのただの低い山です(笑)。

団長:あの山は正式名称は「石清尾山」なんやけど、山の上の町名が「峰山町」で「峰山公園」もあるから、何となく「峰山行ってくる」で通じるようになったんや。

そういうベタなところでしょうか。それとも、うどん屋同様、怪しいおもしろスポットなどに案内されるのでしょうか。

ごん:峰山はどう考えてもベタじゃないですよ。

団長:とりあえず、「初めて香川に来たお知り合いの方を案内する場所」としては、まず「峰山ではない」ということを先に言っておいてね(笑)。

ごん:峰山は確かにね、上ったら展望台もあるし。

団長:それなりにええとこではあるんだ。

ごん:こないだ久しぶりに行ったら、突然、埴輪が立ってましたけど。

団長:「はにわっ子広場」いうのができたんだ。そこにいっぱい並んでる遊具の中に、「ハニ太郎」と「ハニ次郎」と「ハニ子」がいます。

H谷:はははは(笑)。

ごん:何か、でっかい埴輪の口から滑り台が出てましたよ。

団長:それ、「ハニ子」(笑)。あそこの滑り台から子どもが一杯出てきたら、ちょっと埴輪がゲロ吐っきょるみたいに見える。

ごん:あっはっは! 

団長:ちなみに、あの山上エリアには古墳がいっぱいあるから、古墳つながりで埴輪の「はにわっ子広場」が作られた。

ごん:そうだったんですか! 今初めて気がつきました。

団長:そういうわけで、峰山はハイキングコースと「はにわっ子広場」と展望台とアスレチックもあるからそれなりに市民には親しまれている場所やけど、県外客をわざわざ連れて行くかと言えば、それほどではないと言わざるを得ない(笑)。

ごん:やっぱりね、まずはこんぴらとか栗林公園とか屋島とか、ベタなところから押さえますよね。いきなりディープなところに連れて行って引かれてもいかんし(笑)。

団長:ただし、時間が余って1つぐらいとっておきの場所を織り込もうかという人には、峰山は悪くはないと思う。高松市街地を見下ろす展望場所としては、私的にはベストスポットではないかと思っています。

ごん:ベストは屋島の展望台じゃないんですか?

団長:「屋島の展望台から見下ろす高松市街地と瀬戸内海が素晴らしい」と言う人はたくさんおるけど、屋島からの眺望には大きな欠点が一つある。

ごん:何でしょう。

団長:屋島の上からは、屋島の全景が見えない。

ごん:あー、なるほど!

団長:しかし、峰山の上から見ると、眼下に高松市街地、左に瀬戸内海、そして正面に屋島の全景がドーンと見えるんだ。

ごん:確かに、屋島の全景の写真を撮るなら峰山が一番ですね。

団長:ただし、残念ながら峰山の展望台は瀬戸内海側に向いていて、しかも屋島方面の眺望が木に邪魔されてて、あそこからは高松市街地と屋島が一望できんのや。全景の絶景を撮るなら石清尾山の中に入ってビューポイントを探さないかんのよ。つまり、高松市は峰山(石清尾山)を「屋島と高松市街地と瀬戸内海を一望するビュースポット」として整備していないということや。

ごん:全く、もったいない話です。

団長:あと、他にどこかマニアックなおすすめポイントはあるか?

ごん:ビューポイントならあれですよ。五色台の先の長崎の鼻から坂出に行く海沿いの道。あそこを走りながら見る瀬戸大橋は素晴らしいですよ。

団長:おー、あそこは素晴らしい。昔、ヤンキーがよう行っきょったところやな。

ごん:走り屋さんとかね(笑)。

団長:ガードレールとか、路面にまでスプレーで落書きしてあったんぞ。

H谷:はははは(笑)。

団長:「きゅりのぎっしゅ」とか、わけのわからん落書きも発見したぞ。

ごん:けしからんですよね。

団長:昔、タウン情報でヤンキーの落書きの採集に行ったことがあるんやけど。

ごん:本に載せてましたよね。

団長:当時はヤンキー全盛の時代でね、ガードレールやブロック塀や防波堤や公園のトイレにいっぱい落書きしとったんやけど、ヤンキーは漢字をよう知らんから、誤字脱字がいっぱいあるんや。

ごん:画数の多い漢字はやたら知っとんのに。

H谷:はははは(笑)。

団長:「打倒香川県警!」って書いとんのをよく見たら、「県警」の「警」の字が「驚」になっとんや。

ごん:あっはっは!

団長:「驚いてどうする!」みたいな。

ごん:「驚」の方が難しいのにね(笑)。

H谷:やっぱ画数が多い方が書けるんですね(笑)。

団長:「呪ってやる!」が「祝ってやる!」になっとったり。

ごん:あっはっは!

団長:あと、珠玉の作品は某公園のトイレで見つけた、膀胱炎ちゃうぞ。

ごん:わかってます。

団長:某公園の公衆トイレが、真ん中にアーチ型の入口があって両側が白い壁になっとんやけど、左側の壁に黒のスプレーで大きく「天下無敵」の「天下無」と「敵」の最初の“ナベブタ”だけ書いてるんや。ほんで、右側の壁に「天下無てき」って書いてあるのが発見された。

ごん:あっはっは! 「敵」の漢字がわからなかった(笑)。

H谷:さすがヤンキーですね(笑)。

団長:というね、何の話やったっけ。

ごん:初めての県外客をどこに連れて行くかという話でしたね。

団長:とりあえず、お答えとしては、ベタなところから押さえて。

ごん:まずそこからですね。

団長:で、しかるのちに、ヤンキーの落書きでも探しに行くかと。

ごん:何でやねん。

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