麺通団のうどラヂテキスト版 編集 田尾 和俊

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団長:うどん屋の看板や貼り紙やその他の標示物は、麺通団の格好のネタ源の一つですが。

ごん:どんなのがありましたっけ。

団長:例えば、正統派系では「あづま」の「セルフサーヴィス」とか。

ごん:何が正統派かわかりませんけど(笑)、セルフサービスを「セルフサーヴィス」と書いてるうどん屋はおそらく世界で「あづま」だけでしょうね。

団長:ダジャレ系では「大円」の「麺出るすゾーン」が代表かな。あと、誤字脱字系のチャンピオンは、某店の天ぷらコーナーに一瞬だけ出た「コロナのため、とん具は置いていません」(笑)。

H谷:その貼り紙、誤字がわかって捨てたんですよね。

団長:俺、「『トング』じゃなくてほんまに『とん具』ということにして、コロナが収まったら『とん具、はじめました』いうて豚肉の具の入った天ぷらを出そう」って提案したんやけど。

ごん:さすがにそんな提案に乗ってくれるうどん屋ではなかった(笑)。

団長:というわけで、H谷川君が拾ってきた、ちょっと切り口の違う表示ネタの回をどうぞ。

「ここは池上ではありません」

団長:H谷川君の、今週も行ったうどん屋情報~!

ごん:「今週も」じゃなくて「今日も」ですよ。それも1日2軒ペースって、おかしいでしょ。

H谷:いやいやいや、だいたい1日、昼飯で1軒ですよ。週末にちょっとハシゴしたりするんで、平均したら1日1軒以上になるとは思いますけど。

団長:それ、1軒ずつ違う店に行っきょん?

H谷:そうですね、だいたい違う店に行くことを心がけてはいるんですけど。

ごん:そんだけ行ったらネタも拾うっちゅうねん。

H谷:それでね、最近、貼り紙ネタとか看板ネタとかをすごく拾うんですよ。

団長:おお。

H谷:こないだ見つけたのは、観音寺の某老舗店にですね、「男子募集」って書いてある貼り紙がありまして(笑)。

ごん:あっはっは!

H谷:「アルバイト募集」とか「スタッフ募集」とかじゃなくて、「男子募集」って。

団長:採用されても、何の仕事が待っているかわからない(笑)。

ごん:それでもあえて「アルバイト募集」とかじゃなくて、「まずは男子よ来い」と(笑)。

H谷:そうですそうです。

団長:ちなみに、昔は「男子営業社員募集」とか「女子事務員募集」とか普通に書いてたんやけど、男女雇用機会均等法ができて以来、求人にうかつに性別を書けんようになったんや。

ごん:年齢制限も書いたらダメになりましたからね。

団長:ただしあれには例外規定があって、どうしても男性とか女性でないとダメな仕事の場合は性別を限定してもかまんらしいんや。例えば、スーパー銭湯の女子更衣室の片付けを男の従業員に担当させるわけにはいかんから、あれは「女子従業員募集」としてもお目こぼししてくれるとか。

ごん:けど、男子更衣室に女性の従業員は平気で入ってきますけどね(笑)。

団長:ほんまに、どないなっとんや。しかしとにかく、まだまだ法律と現場の実情がなかなか馴染まずに小さな混乱や妥協がいろいろ起こっている中、そんな雑念を全て吹っ飛ばす「男子募集」の潔さだ。何をツッコまれても「こなもん、男しかできんが!」の一言で丸く収まりそうな潔さが、実に気持ちいい(笑)。

ごん:丸くというか、四角く収まってそうですけどね(笑)。

H谷:あともう一つは「池上」のネタで、僕ちょっとまだ行けてないんで未確認なんですけど、知り合いの別々の2人から同じ話を聞いたんでたぶん間違いないと思うんですけど。

団長:2人が同じこと言うたんなら信用しよう。

H谷:「池上」に行くのに、カーナビで電話番号を打ち込んだら、全く違う空き地に案内されるらしいんです。

ごん:ほうほう。

H谷:それでその空き地に立て看板があって、「ここは池上ではありません」って書いてるらしいんですけど。

団長・ごん:あっはっはっは!

H谷:住所で入れるとちゃんと「池上」に着くらしいんですけど、電話番号で入れると空き地に行って立て看板が見られると。

ごん:あっはっはっは!

団長:おいしいなー(笑)。

ごん:たぶんその空き地の持ち主は「ええかげんにしてくれ」なんでしょうね。

H谷:まあ空き地だから特に困ってはないんでしょうけど。 

団長:もうその空き地に「いけがみ」とかいううどん屋作ったらええんちゃうか?(笑)

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