麺通団のうどラヂテキスト版 編集 田尾 和俊

153

団長:『うどラジ』のお便りに、何でかわからんのやけど「糖尿病」のネタが結構来るんよね。

H谷:理由は薄々わかってるんですけどね。

ごん:というより、くっきりはっきりわかってるんですけどね。

団長:「うどんと糖尿病の関係」が新聞とかで取り上げられたからやな。

ごん:そういうことにしておきますか(笑)。

テレビの情報は信用ならん(笑)

団長:お便りを頂いております。

みなさんこんばんわ。「がもうの後輩」です。先日の放送で「香川県は糖尿病予備軍の率が高い」というお話をされていましたが、少し前、テレビの『たけしの家庭の医学』という番組で同じようなことを言っていました。その番組では、香川県は「糖尿病予備軍の率がワーストワン」に対して、「高血圧リスクが一番低い都道府県」としても取り上げられていました。

ごん:ほー。高血圧は塩分がダメだと言いますけど。

団長:香川県は以前「塩分過多になるのでうどんのダシは飲み干さないように」とか言われるぐらい「うどんの塩分」が問題視されよったのに、「高血圧のリスクが一番少ない県」ってどういうことや。

番組ではその理由として、「塩分」と「適度な運動」の2つについて話をしていました。まず塩分については、「香川県のうどんは他県の一般的なうどんよりも塩分が低い」と言っていました。

団長:何のデータでそんな話になるんや。

「麺の塩分は他県とそんなに変わらないが、ダシの塩分が他県とは大きく違う」とのことで、具体的には「イリコでダシを取っている分、塩分が控え目になっている」そうです。さらに、その番組では「香川県民は家庭でもイリコでダシをとり、各家庭でイリコが段ボール買いされている」と言っていました。

団長:どこからの情報や!

ごん:うちのマンションでイリコを段ボール買いしている人は、見たことないです。

団長:うちの親戚中でも、見たことがない。

ごん:そもそも「イリコの段ボール箱」なんて、うどん屋の厨房以外で見たことがない。

団長:ちょっと大げさな、というか「真偽」より「インパクト」優先の番組になってます。

ごん:まあ全国ネットのテレビですからね。

続いて「適度な運動」については、「朝の高松市内の商店街では、自転車通勤のラッシュが見られる。香川県民は通勤等に電車、バスでまったりする時間がもったいないので自転車通勤している人が多く、それが適度な運動につながっている」と言うのです。

団長:これもちょっと曲がりながら伝わってるぞ。

ごん:あれは「電車、バスでまったりする時間がもったいない」のではありません。高松の中心部の会社はたいてい十分な駐車場がないから、しょうがなく多くの人が自転車で商店街なんかを走って通勤しているだけで、ちょっと郊外に出たらほとんどみんな車ですから。

団長:郊外は車です。田舎は車社会です。

ごん:軽自動車が一杯走っているのは、田舎の「“1人1台”の車社会」のせいですからね。

団長:そういうことです。

ごん:市内のバスも、本数もコースもあんまり便利な状況とは言えませんからね。

団長:で、最後に質問が付いています。

麺通団のみなさんはご家庭でダシを取ったりしていますか? また、周りで常にダシを取るためにイリコを段ボール買いしている人を聞いたりしますか?

団長:先に答えてしまいましたが、そんなやつは見たことがありません。

ごん:あっはっは!

団長:ということで一つ確認しておくと、香川をああいう風に紹介されるということは、全国の都道府県もそういうふうに紹介されていることがよくあるということ。

ごん:確かに。

団長:けど、我々は香川が紹介された時の間違いはすぐに気がつくけど、他県が紹介された時はたいてい全部「へえー、そうなんだ」と信用してしまうというとはこれ如何に。

H谷:勉強になります。

バックナンバー

注目!CONTENTS