麺通団のうどラヂテキスト版 編集 田尾 和俊

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ごん:ところで団長、「男麺と女麺」の話は結論が出たんですか?

H谷:僕もたまに『うどラヂ』聴いてる人から聞かれるんですけど、団長がわかりやすく定義してくれないんでどう答えたらいいのかわからんのです。

団長:いつまでも古いことを引きずってたら、人間、成長せんぞ。ハンフリー・ボガートも『カサブランカ』の中で言うとったやろが。「夕べ、どこに行ったの?」「そんな昔のことは忘れた」「今夜は会えるの?」「そんな先のことはわからない」って。

ごん:ちょっと何言ってるかわからないんですけど。

男麺と女麺

団長:オープニングお便りのコーナーです。

団長ごんさんH谷川さん、明けましておめでとうございます。さぬき出身神戸在住の「ゲソ天」です。足かけ8年、300回を超える長寿番組となった『うどラヂ』ですが、取り上げられる話題には当然ながら変化が見られます。昔は結構話題に上ったのに、今ではすっかり忘れられているが如き話題もいくつかあります。麺通団の皆様の関心が薄くなってしまったのが原因だと思われます。そこで、「麺通団、今となってはもうどうでもいいランキング」を作ってみました。

ごん:あー、昔はよく言ってたのに最近はほったらかしになっているという。

第5位、「男麺と女麺」。

ごん:あっはっは!いやいやいや。

H谷:それはねえ、まあ「団長七不思議」の一つですよね。

ごん:僕らはね、「何ですか?」と団長に何度も尋ねてるんですけど。

H谷:ええええ。

団長:前に一回、ちゃんと語ったやんか。

ごん:確かに一回ね。でも心に届かなかったんですよ。何を言ってるのか全くわからなかったという感じで。

H谷:何かねえ、響かなかったんですよねえ。

ごん:すいません、せっかくお便りが来たんでもう一度、僕らにもわかるように説明していただけませんか?

団長:しょうがないな。一番わかりやすいのは、「筋肉」やな。例えば、男の上腕二頭筋と女の上腕二頭筋を両方掴んだら、違うだろ?

ごん:そらまあ、違うでしょうね。掴んだことないですけど。

団長:目隠しをして、鍛えた男の上腕二頭筋と鍛えた女の上腕二頭筋の両方を掴んで「どっちが男だ?」と聞かれたら、何となくわかるだろ?

ごん:わかるでしょうね。

団長:ほんだら麺もわかれよ。

ごん:あっはっはっは!ちょっと待ってちょっと待って!何か今、話が飛びましたよ!H谷川君は理解できた?

H谷:うーん…まったく。どんなのが男麺でどんなのが女麺なのかの説明がないまま、「ほんだらわかれよ」言われてもね(笑)。

ごん:リスナーの人もね、たぶん今、目が点になってると思いますよ。

団長:しょうがない、具体的な店名を上げて説明しよう。以前、麺通団のDVDで麺の話をした時に、「『うどんバカ一代』の麺には男の筋肉が入っている」って言うたやんか。

ごん:おっしゃいました。

団長:その筋肉も、例えば短距離系の筋肉と長距離系の筋肉は少し違うと。

ごん:はいはい、よく言われますよね。

団長:で、「バカ一」はどちらかというと、長距離系の筋肉が入っている。例えて言うなら、エチオピアの男子長距離界の皇帝と呼ばれた「ゲブレシラシエ」や。

ごん:はははは(笑)。言いましたなあ。

団長:ゲブレシラシエだから、男麺だ。同じ長距離系でも、高橋尚子ではないんだ。

ごん:だから毎回言わせてもらってええですか?ゲブレシラシエと高橋尚子の違いはわかりますけど、その「男の長距離系の筋肉が入っている」と「男麺だ」の間が聞きたいんですよ。

団長:間?何の間や。ええか?まず「バカ一」の麺は、男の長距離のアスリート系の筋肉が入っている。

ごん:はいはい。

団長:飯山のなかむらの麺には、男のアスリート系の筋肉は入っていない。

ごん:んー…まあまあしなやかやから、ちょっと。じゃあ、短距離アスリート系の麺はどこですか。

団長:坂出にあった頃の、まだ大将が若かった頃の「おか泉」。あるいは、最初の頃の「もり家」とか。

ごん:あー。今、若干イメージできましたけど、若干ね。まだ10%ぐらい。

H谷:「長距離か短距離か」は何となくイメージできそうなところまで来ましたけどね。

ごん:でもまだ「長距離と短距離の違い」の話で、「男麺と女麺の違い」の説明にはなってないでしょ。

団長:「バカ一」の麺は「ゲブレシラシエか、高橋尚子か」というとゲブレシラシエやから、「男麺」やないか。

ごん:そこですよ!そこの差は何ですか。

団長:何回言わせるんや。今、目の前に高橋尚子の左脚とゲブレシラシエの左脚があると思いな。それを目隠しして掴んで「どっちがゲブレシラシエだ」って言われたら、当てられるだろ?

ごん:ま、できそうな気はしますわね。

団長:するだろ!なぜそれが麺でわからない。

ごん:あっはっはっは!今ね、H谷川君、500mぐらい飛んだよ(笑)。よくわからないけど、500mは飛ばされた気がするわ(笑)。

H谷:ええええ(笑)。

団長:わかった。なんぼ説明してもわからんのだったら、今年どこかで1回、「男麺・女麺判別ツアー」に行こう。を決行しよう。

ごん:いや、「ここは男麺、ここは女麺」とかいう判別の問題じゃなくて、「どこがどう違うのか」という説明が欲しいんやっちゅうに。

H谷:それだけ頂いたら十分ですから。

団長:そこはもう、「あなたの感じたまま」やんか。

ごん:あっはっはっは!安物の美術評論家になっちゃったよ(笑)。

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