編集 田尾 和俊
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団長:ヘビーなリスナーからのお便りの中に、たまに「ごんは撃たれて当然」いうフレーズが出てくるんやけど。
ごん:失礼な話ですけどね。
団長:ライトなリスナーには何のことかわからないかもしれないので、もう10年以上前の話ですが、それが出てきた回を紹介しておきましょう。
ごんは撃たれて当然
団長:お便りを頂いております。
ごん:はいはい。
川崎市在住のペンネーム「モアイ」です。先日、ネットのニュースまとめサイトを見ていてひっくり返りました(ひっくり返ってはいませんが)。そのタイトルが「ごんは撃たれて当然」。
ごん:あっはっはっは!あー、あったあった!(笑)
団長:そんなのがあったんか。
ごん:昨日か一昨日ですよ。僕も見て「何じゃそりゃ」って。
「わっちゃー、ごんさん撃たれたんかー」と思って本文を読んでみると、童話『ごんぎつね』に対する小学生の「撃たれて当然」という感想が斬新で話題になっているというニュースでした。
団長:きつねのごんが童話で撃たれたんか。
ごん:何か悪さして、罪滅ぼしに裏でコソコソしよったけど、表に出てないからわからんで撃たれたみたいな話でしたっけ。
団長:どうする?この話、展開するか?
ごん:しますか?
団長:わかりました。今日は「八輻(はちや)の大将をゲストにお迎えしていますが、それどころではなくなってきたので「ごんぎつねとごん」というテーマでお送りします。
ごん:あっはっは!
団長:今、ディレクターから『ごんぎつね』のあらすじが手元に来ました。読むよ。イタズラ好きなキツネのごんは、ある日、兵十が…これ主人公のおっちゃんね、兵十が病気の母親のために用意したうなぎを、わざと逃がしてしまいました。
H谷:ごん、悪いですねえ。
ごん:いやいや、それキツネだから。僕じゃないですよ皆さん。
団長:ところがその後、母を失って兵十が落ち込んでいるのを見て…ほら見てみい、ごんがうなぎを逃がしたために、お母さん亡くなったやないか。
ごん:だからキツネのごんですって。
団長:兵十が落ち込んでいるのを見て、ごんはとても反省をして、償いのために山で採れた栗やマツタケなどを兵十の家に届け始めます。そうとは知らない兵十は、ごんがまたイタズラをしに来たのだと勘違いして、ごんを銃で撃ってしまいました。
ごん:はいはいはい。
団長:そこで初めて、兵十はごんが食べ物を運んでくれていたことに気がついた、というお話だそうです。
ごん:うんうん。
団長:さて、これに対して、まあ普通に考えるとどういうことなんだ。イタズラをしました、反省をしていろいろ償いをしていました、でも償いに気付かれずに撃たれました、この段階で、「努力をしても報われんことがあるぞ」と。
H谷:いやいやいや!(笑)
団長:で、物語は一番最後に兵十が気がついて、死に際のキツネのごんに「食べ物を持ってきていたのはお前だったのか、お前の償いはちゃんとわかったぞ」みたいなことを言う場面があって、たぶんこれで物語全体の救いにしてるんだと思う。
ごん:そういう話なんでしょうね。
団長:それに対して、「ごんは撃たれて当然」という感想を小学生が書いたということだそうです。これに対するコメントは、この番組にはあまりふさわしくないので、やめとこう(笑)。
ごん:あっはっは!
団長:こういうのは何をどう言うても反論するやつが出てくるからな。やめようやめよう。
ごん:ちょっとね。
団長:ちなみにやけど、この「ごんは撃たれて当然」って書いた小学生に対して、盛り上がっているという他の人たちは何て思ってるん?
ごん:「今時の小学生はそこまでの感想を言うやつがおるんか」という声があったり、まあ小学生の感想に賛同するやつもおれば、異論があるという人も。
団長:可愛らしい無垢な小学生だったら、「ごんは撃たれてかわいそう」とか言うんだろ?普通に考えたら。
ごん:まあそうでしょうけど、今はそうじゃないような考え方をする小学生もおるんやなあ…という。
団長:要するに小学生がひねてきたっちゅう話か。
ごん:あっはっは!オブラートに包みながら言いよったのにそんなあからさまに(笑)。
団長:というわけで、我々はこの手の議論に絡んでいくのは苦手なので、童話の話はさておき、とりあえず『うどラヂ』の公式見解として、「ごんさんは罰を食らって当然」ということにしておきましょう。
H谷:いいですね(笑)。
ごん:何でやねん!
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