麺通団のうどラヂテキスト版 編集 田尾 和俊

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団長:お気に入りの「ネタが拾える店」が一つ、また一つとなくなっていく昨今ではありますが、そんな店の「ぜひ残しておきたいエピソード集」第2弾は、坂出の『てっちゃん』のあれです。

ごん:どれです?

団長:イナリの天ぷら探訪記。

ごん:あー、あれね(笑)。

団長:讃岐うどん史に残るほどの大ネタではないけど、いらん話がいっぱいくっついて放送したから、長くなるので2本に分けてどうぞ(笑)

アメリカの50州

団長:オープニング、「ごんと団長が『てっちゃん』に突撃してきた」のコーナー!

H谷:やっと出た。先々週やるはずだったのが飛んだから、心待ちにしてたんですよ。

団長:ほんでね、こないだH谷川君が「『てっちゃん』のイナリが大変なことになってます」とかいう情報を伝えてきたもんやから、その後、まずは一人で行ったんだ。

ごん:一緒に行ってくれる人が誰もいなかったんですね。

団長:はい。ほんだらね、「てっちゃん」のあのワイドなオプションコーナーに横にイナリが並んでたから取ったんやけど、外見と箸で掴んだ感じでは、普通のイナリやねん。

ごん:ほう。

団長:けどH谷川君があれほど力を入れて言うということは「この一見普通のイナリにきっと何かあるに違いない」と思って、席に着いてじっくり観察しながら「んー、アゲの部分も別に変哲ないなあ」、裏返してみても「具材にも別に変わったことないなあ」って。ほんで食べる時も普通だったらそのままガジッとかじるんやけど、ちょっとアゲを剥いでみたりして。

ごん:あっはっは!裏にね、妙なことをやってるかもしれませんからね(笑)。

団長:けど何も変わった物は入ってないし、食べても普通のイナリだったんで、「はてな?」と思いながら帰ってきたんだ。これ、もしかしたら翌日に何か起こるのかな?とまで思いながら。

ごん:あっはっは!

団長:けど翌日になっても何も起こらない。「おかしいなあ」思ってH谷川君に電話して「どういうことやねん!」いうたら、「揚げてあるんです」って。

H谷:「いなりずし天」なんですよ。

団長:先に言えよ!天ぷらコーナーなんか、チクワ天1コ取ったらあとは全然見てなかったわ。

ごん:まさかイナリを天ぷらコーナーに置いてるなんて思いませんからね。

団長:ほんでそれからしばらくテンション下がって行ってなかったんやけど、たまたまこないだの日曜日の午前中に、俺とごんが出席する大事な会議があってね。

H谷:謎の会議(笑)。

団長:ほんで思い出して、会議が終わってから直ちに「今日の昼飯は『てっちゃん』のイナリの天ぷらや」ということで、行ってまいりました。

ごん:そうですよ。突然連行されて、というか私の運転で。

団長:高松を12時前に出て坂出に向かったんやけど、俺はサービス精神が旺盛やから「運転しよる人を退屈させたらいかん」ということで、助手席からいろいろ小ネタを繰り出すわけだ。

H谷:はははは(笑)。

団長:ほんでその日はごんが会議で疲れてボーッとしとったから、ここは一つ脳に刺激を与えないかんと思って、「アメリカの50州の名前を全部思い出そう」という知的なチャレンジを始めました。

H谷:普通、そんなこと始めませんけどね。

ごん:あれ、聞いたらたいてい知ってるけど、全部並べろと言われたらなかなか出てきませんよね。

団長:出てこん。地図を思い出しても絶対全部出てこんから、とりあえず、まずは「ア」から行こうと。アイオワ、アイダホ、アリゾナ、アラスカ、アラバマ、アーカンソー…いうて「ワ」まで行ってとりあえず30ぐらいまで出てきたんやけど、まだ20も足りん言うて、また「ア」から行って40くらいまで発掘して、まだ10ぐらい足りんからまた「ア」から3週目をやってた頃に「てっちゃん」に着いてしもて、車から降りて店に入る途中も2人で「アー…アー…アー…アー…」言いながら、店に入った途端、そこにおった4人組のお客さんがこっち見て「あー!」って言うたけん、「あんたらもアメリカの州を思い出しよんか」って。

ごん:んなわけがない。

H谷:ほんとにお二方、何でも遊びますね。

団長:ちなみにワタクシ今、研究室の机の前の壁にアメリカの州の名前が書かれた白地図を貼っています。

ごん:あっはっは!

(イカ、失礼、以下次号)

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