編集 田尾 和俊
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団長:昔、テレビ東京の「うどんvsそば」という特番に呼ばれて麺通団とその仲間たちが出たことがあるんやけど、「うどん」と「そば」って、結構対決モノで扱われるやん。
ごん:確かに。
団長:けど、同じ麺類でも「うどんvsラーメン」とか「うどんvsそうめん」とか「うどんvsスパゲッティ」とかはあんまり聞いたことがないのは何でや。
ごん:そういや昔、何かうどんとラーメンの対決みたいなタイトルの2時間ドラマの話がありませんでした?
団長:ようそんなの覚えとるのー。えー昔、土曜ワイド劇場の『ラーメン刑事(デカ)vs讃岐うどん婦警』いう2時間ドラマがありまして、私に出演依頼が来ました(笑)。
H谷:何でまた?
団長:あの手のドラマって、全国各地を舞台にして作るやん。ほんでお金出してくれた店やホテルや観光地を巡るような事件を仕立てるんやけど、それが香川に来るいうて。ちょうど讃岐うどん巡りブームの真っ最中やったから、台本見たらうどんネタをあちこちにちりばめてあって、そこに「地元タウン誌の編集者」で「うどん通団団長」という役で出てくれないか? 言われて。台本に「ラーメン刑事・神田正輝、讃岐うどん婦警・国分佐智子、讃岐うどん店店主・南田洋子」って書いとったんやけど、「恥ずかしい」言うて断りました。
ごん:出たらよかったじゃないですか。
団長:タイトルだけでも恥ずかしいのに、台本見たら「地元タウン誌の編集者でうどん通団団長」が商店街でうどん屋の食レポしよったら逃げてきた犯人に突き飛ばされるみたいなことが書かれとった。そんなん商店街でロケしよるとこ見られたら、キミらに一生いじられるからな(笑)。という前振りで、「うどんvsそば」もののお便りの回を一つ。
うどんは「粋」じゃない(笑)
団長:エンディングお便りのコーナーです。
ごん:ネタが切れたのに時間が余った時に発生するコーナーです(笑)。
団長ごんさんH谷川さんFM香川のみなさんこんにちわ。川崎の「モアイ」です。そばを食べることを「そばをたぐる」と言います。
ごん:言いますな。
うどんではこんな粋な言い方はあるんでしょうか。そば好きに対してドヤ顔で言えるような、うどんを食べる時の粋な言葉を麺通団の皆様より教えていただければ幸いです。
団長:俺はそばについてはよくわからんのやけど、常日頃から「うどんはあんまり好きでない」とか言いよるごんなら、そばを語れるんちゃうか?
H谷:そうですね。さっき「今週、うどん食べてない」って言ってましたし。
団長:『うどラヂ』に出とって「1週間うどん食べてない」って、どういうこっちゃ!
ごん:いや、店には行ってないですけど、昨日、もらった乾麺を食べましたよ。
団長:どうやって食べた?
ごん:乾麺を茹でて、焼きうどんにして。
団長:素材のうどんを殺しまくっとるやないか。
ごん:あっはっは!
団長:という、「反讃岐うどん団員」のごんさんですが、どうですか、「そばをたぐる」を超えるようなうどんの粋な表現については。
ごん:うどんはね、基本的に「粋な」というカテゴリーに入ってないんですよ。
団長:お、そこから来るのか!
ごん:だって、そばは昔から「粋」を前面に出しながらプロモーションしてきましたけど、うどんはずーっと「早い、安い」で売ろうとしてきたじゃないですか。
団長:そういうわけで川崎の「モアイ」さん、ごんがいきなり「うどんは粋でない」という、讃岐うどんを敵に回すような意見を主張しました。
ごん:いや、ま、「“粋”というのがいいかどうか」という話はまた別のところでね。
H谷:何か逃げを打ちましたよ(笑)。
団長:「粋」は普通に考えたら「ええこと」やで。
ごん:あっはっはっは!
団長:絶対褒め言葉やんか。
H谷:プラスのイメージですよね。
ごん:まあそうですけど、いずれにしろ現時点ではおそらく、うどんを「粋」という視点で表現する言葉はないです。今から作ったらできないことはないと思うんですけど。
団長:作っても誰も使わんと思うわ(笑)。
ごん:けど何ででしょうね。うどんは「粋な文化」としては広まってないというか、広めようとしてこなかったというか。
団長:というわけで、答えが出ました。うどんは「粋」ではありません。従って、うどんに関するほぼ全てのことについて、「粋な言い換え」というのはたぶんないと思います。あるいは作ってもたぶん定着しない。
ごん:今の製麺所型のあるがままの素朴な店のブームは、そもそも「粋」というエリアに入ってないからこそ起こったわけですから。そばではそういうのはなかなかないですやん。
H谷:そばの世界では、あのテイストの「恐るべき」は書けなかったと思いますよ。
ごん:もし田舎の怪しいそば屋があったとしても、作務衣着たおじさんが眉間にしわ寄せて何か塗り物の大鉢で手間暇掛けて作ってそうな、そんな感じですやんか(笑)。
団長:えー、そういうわけで、「うどんは基本的なポジショニングがそばとは違うので、同じ土俵では戦えない」ということで煙に巻いておきましょう(笑)。
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