編集 田尾 和俊
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ごん:『うどラヂ』って、うどん以外の話がしょっちゅう出てきますよね。
団長:ま、そういう番組やからね。
ごん:いや、「うどんのラジオ」なんですから、うどんの話が全く出ないというのもどうかと。
団長:あれ? 言うてなかったっけ、『うどラヂ』の正式名称。
H谷:「うどんラヂオ」でしょ?
団長:ちゃうがな。『うどラヂ』の正式なフル番組名は、『麺通団の“ウドの大木”ラヂオ』やんか。
ごん:今初めて聞きましたけど。
団長:すなわち、「図体ばっかりデカくて役に立たない“ウドの大木”の4人が好き勝手しゃべるだけの番組」だから、うどん以外の話が出ても何の問題もない。
H谷:なるほど、それで与太話がいっぱい出てきて…
ごん:ディレクターに全部カットされるわけですね(笑)。
太宰府天満宮の奇跡
ごん:さっき、収録前に太宰府のお守りの話をしてたんですけどね。
団長:ごんが言うには、「お守りと言うても、まあしょせん気休めや」と。
ごん:あーちょっとやめて! 違いますよ! 気休めでも「気を休める」という大事な役割がありますからね、僕は買いますよ!
H谷:ごんさん、何を守ろうとしてるんですか。
団長:まあ、お守りが気休めとかそういう存在であるのは、それはそれでかまんのやけど、俺は基本的にそういう人知を超えた怪奇現象とか心霊現象とか、よくわからない幽霊とか、そういうものはあんまり信用はせんのだが…
ごん:データとファクトの人ですからね。
団長:しかし、太宰府天満宮のおみくじは信用する。
ごん:えーっ! なんで?
団長:そこ、スイッチ押したら長くなるよ。
ごん:短くお願いします。
団長:わかりました。実はですね、中学校の時にワタクシ、あの、文通をしよったわけですよ。
ごん:あっはっは!
団長:当時はメールがないやんか。携帯電話もスマホもないやんか。だから手紙でね、県外の子とかと文通をしよるやつが結構おったわけよ。
ごん:確かに、雑誌とかでも「文通相手募集」のコーナーがありましたよね。
団長:ほんで、文通しよるやつの友達が「私も文通したい」とか言うてきて、すると文通しよるやつが文通相手に「友達が文通したい言いよるんやけど、そっちで誰かおらん?」とか言うて、そこからまた広がっていったりする。
ごん:まあ、雑誌とかで何もわからん相手と始めるよりは、紹介の方が信用できますからね。
団長:ほんでね、中学校の時にどっかの誰かと文通しよるクラスの女の子から、「田尾君、ちょっと文通せえへん?」とか言われたんよ。
ごん:いかにも文通してそうな女生徒の口調ですね(笑)。
団長:そうそう。「田尾君、ちょっと文通せえへん?」みたいな。
ごん:今ちょっと、口調が一層強調されましたけどね(笑)。
団長:それで、「別にええけど」いうて返事した結果、福岡県の中学生の女の子と文通することになったんや。すると、遠距離の文通いうのはたいてい、手紙のやり取りを何度かしよるうちに「写真を交換しよう」という話になるわけや。
ごん:まあそのうち、相手の写真を見たくなりますわな。
団長:ほんで、写真を交換したんや。俺は中学生やから坊主頭の写真を送って、向こうからも中学校の制服を着たスナップ写真みたいなのを送ってきたわ。
ごん:男前の他人の写真を送ったりせずに?
団長:俺は当時からずっと誠実に生きてきとるが。ほんでそれが中学校の1年の夏だったか秋だったか、俺は筆無精やから、まあ月に1回か、2カ月に1回ぐらいのペースで手紙のやり取りをしよって、時は過ぎて中学2年になって、修学旅行に行くことになりました。当時、詫間中学校の修学旅行は九州や。
ごん:お、こりゃまた。
団長:関西汽船か何かの船で、香川から大分に渡ってな。別府の温泉に行って地獄巡りをして、熊本の阿蘇山に行って、長崎のグラバー亭とか行って…というベタベタの観光コースを巡って、最後に太宰府天満宮に行ったんや。そこで30分か1時間か自由時間があって、何人かでウロウロしよったらおみくじがあったんで、みんなで買うたんよ。ほんだら、大吉や中吉や書いとる後ろの詳細項目みたいなんの中に、「待ち人来たる」って書いてある。
ごん:ほうほう。
団長:けどまあ普通、そんなん読み飛ばすやん。ほんでそのまま引き続き、何人かで境内を歩きよったんや。すると、その大宰府天満宮の広い公園みたいな境内の中に、中学生か高校生かわからんけど制服着た軍団があちこちに何組もおるわけだ。
ごん:修学旅行のシーズンだったんですね。あの頃というか、今もそうかもしれませんけど、大体同じようなところに行くんですよね。それで大体揉める。「何ガンつけとんじゃこら」言うたりして。
H谷:それはごんさんや。
団長:ほんだら向こうの方に、あの文通で写真の交換をした時に見たのと同じような制服を着た女子生徒軍団がおるねん。
ごん:おー!
団長:けど、まさかとは思うわな。よう似た制服はいっぱいあるやろし、修学旅行の軍団やとしたら、福岡の中学校が同じ福岡の太宰府天満宮に修学旅行に行くわけがないやん。けど、何か似とる。あの時に文通でもらった写真を持って来とるわけでもないから、記憶だけで「どうも制服が似とるような気がする」いうて連れと話しよったら、連れに「聞いてきたらええやん」言われて、ほんで、向こうでたむろしとる女の子に聞きに行ったんや。
ごん:ナンパですね。
団長:質問じゃ質問。で、「すいません、どこの中学校ですか?」いうて聞いたら、ドンピシャ! その文通しよる女の子の中学校の名前が返ってきたんよ。
ごん:あらま、あらま!
団長:俺、もうほんまにびっくりして、「すみません、○○さんという人いますか?」言うたら、その子がちょっと周りを見回して「○○さーん!」言うて呼んだら、その文通相手の子がやってきました。
H谷:うわー!
団長:ご対面です。
ごん:それが運命の人で。
団長:いや、それはよい想い出ということで(笑)。ほんで聞いたら、修学旅行でなくてクラスの遠足で来てたって。修学旅行先でおみくじ引いたら「待ち人来たる」って書いてあって、たまたまクラスの遠足で来てた文通相手と連絡もなしに突然出くわしたんや。これ、奇跡だろ? そやから俺は、太宰府天満宮のおみくじだけは信用しとる。
H谷:あの、これ『うどラヂ』なんですけど、オープニングの与太話で本編丸ごと分ぐらい行ってしまったんですけど。
団長:ごんが「お守りは気休めに過ぎん」とか言い出すからや。
ごん:今、ディレクターのK米君から「さ、そろそろオープニングの収録始めましょうか」って連絡が来ましたけど。
団長:全部カットするんか!
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