麺通団のうどラヂテキスト版 編集 田尾 和俊

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団長:この「うどラヂ・テキスト版」のネタを載せていく順番やけど、とりあえず第1回放送分から始めたけど、今後の並べ方に選択肢がいっぱいあってね。

ごん:第1回から順番にいくんじゃなくて?

団長:そう。古い順に並べて『うどラヂ』の歴史をなぞっていくのが正攻法かとも思ったんやけど、ジャンル分けして並べていくのもアリかと思ってね。

ごん:と言いますと?

団長:例えば、「うどんのウンチクネタ」をまとめて並べるとか、「業界に物申すネタ」シリーズとか、「リスナーからの質問に答えるコーナー」とか、あるいは「お笑い事件簿」とか「団長の名言集」とか「ごんの不始末」とかに分けて回していくとか、いろいろ考えたんよ。

ごん:ちょっと不適切なジャンルが一つ混じってましたけど、で、結局どうするんですか?

団長:全てのメリット、デメリットを綿密に、真剣に、全ての要素を考慮して検討した結果、

ごん:何かオチが見えてきましたよ(笑)。

団長:「思い出した順に行く」という結論に達しました。

ごん:お約束、ありがとうございます。

温めるんならそこの釜で…

団長:こないだ。

ごん:はいこないだ。

団長:飯山の「なかむら」に行ってきました。

ごん:まあしょっちゅう行ってますからね。

団長:ほんでうどん食べた後、お客さんが途切れとったから女将さんに「何かネタないん?」いうて聞いたんよ。何せあそこ「県外のお客さんが来て振る舞いに戸惑う店ランキング」トップ3に入っとるから、ネタがないわけがないと思って(笑)。

H谷:間違いないですね。

団長:「なかむら」の客の基本的な流れは改めて説明するまでもないけど、まず「かけ」を注文したら丼に玉を入れて渡してくれるわな。で、それを温める時には、横のあのうどんを茹でよるの横にテボをいくつか転がしてあるから、そのテボを取って、テボの中に丼からうどんを入れて、うどん玉の入ったテボを釜に浸けてうどんを温める。

H谷:客が自分でテボでうどんを温める店は結構ありますけど、茹でている釜で温めるいうのはなかなかないんですよ。

ごん:確かに一見さんは、あれはやりづらいですよね。

団長:店の人がうどんを作る工程の中に割り込むみたいになるからな。で、そこでいろいろと“事件”が起こるわけです(笑)。今までの「なかむら」の失敗談の珠玉ネタは、女将さんがお客さんにうどん玉を入れた丼を渡して「温めるんだったらそこの釜で温めて」って言うたら、そのお客さんが茹で釜の中に丼から麺をザバッと入れたという。

H谷:それを見て大将が「何べん茹でるんや」と(笑)。

団長:あの話はもう未来に語り継ぐべき伝説になってしもたけど、えー、先日、女将さんから「温めてって言うたらお客さんが妙な温め方をしたネタ」を新規に2つ仕入れさせていただきました。

谷本:わー! 聞きましょう!(笑)

団長:まず1人目です。女将さんがお客さんにうどん玉の入った丼を渡して「温めるんだったらそこでね」って釜を指差したら、そのお客さんが釜の横のテボを取って…

谷本:そこまではオッケーですよね。

団長:持ったテボの上にうどんの入った丼をそのまま乗せて、テボごと湯に浸けたお客さんがおったそうです(笑)。

谷本:あっはっは!

ごん:麺と一緒に丼もホカホカにしたわけですね。

H谷:丼だけ持てんぐらい激熱になりますよ(笑)。

谷本:麺はホカホカでなくてホカ、ぐらいにしかなりませんけどね(笑)。

団長:続いて2人目。女将さんが丼にうどんを入れて渡して「温めるんならそっちでね」言うて釜の方を指差しました。

ごん:そこまではみんな一緒ですね(笑)。

団長:さて、「なかむら」の釜は、まず周りをコンクリートで四角く囲ってあって、その上に五右衛門釜みたいな釜をドンと乗せてあります。そして、コンクリートの土台の下の方に設置されたバーナーで釜の湯をグラグラと沸かしているわけですね。

ごん:だんだん話が見えてきましたよ(笑)。

団長:で、「温めるんだったらそっちの釜のところで温めてね」って言うたら、そのお客さんが釜の下のバーナーの前にしゃがんで、丼をバーナーに近づけてずーっと温めよったって。

谷本:あっはっは!

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