編集 田尾 和俊
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団長:こないだうちから、この原稿を書くためにポッドキャストの『うどラヂ』を聴き直しよんやけど。
ごん:僕ら、しゃべったことをしゃべった端から忘れていってますからね。
団長:おかげでしゃべってないことを書いてもきみらには全然気付かれんのが救いやけど。
ごん:おっさんおっさん!
団長:しかし改めて聴いてみると、ごんさんのツッコミは素晴らしいね。
H谷:僕も昔から団長とごんさんのトークを聴いてるんですけど、ほんと、ごんさんのツッコミには感心します。尊敬はしてないですけど。
ごん:おーい!
イルカのニュース
団長:先週からお便りが山のように来ているんで、今週も引き続きお便り特集でお茶を濁そうと思いますが。
ごん:違いますよ。お茶を濁すんじゃなくて、「今週も皆さんのご期待に応えてお便り特集にしましょう」ということですよ。
団長:もちろんです。みんなが出してくれたお便りは全て大切に扱わせていただいて、まあ中には今ひとつおもしろくないものもありますが。
ごん:いやいやいや。
団長:しかし、そんなお便りを少しでもおもしろく聴かせるためには、きみらのツッコミと展開力が不可欠になるわけや。俺はもう読むのに一杯一杯やから、『うどラヂ』がおもしろくなるかどうかは全てきみたちにかかっていると言っても過言ではない。
ごん:何かハードルを上げられたというか…
H谷:団長の“責任逃れ”にも聞こえますけど。
ごん:けどなあH谷川君、先週の「なかむら」の行列に「武道館かと思った」とか「中で剣道の試合やっとんかと思った」とか、あんなぬるいボケをされたんでは、俺ら、ちょっと辛いよな。
H谷:えーえー。
団長:先週は、きみらのツッコミのテンポが鈍いもんやから、しょうがないから俺が無理ボケを連発してつなごうとしてたんや。それをきみら、流しよったやろが。
ごん:無理すぎるっちゅうねん!
団長:しかも、軽く流すだけならまだええけど、無言になって“素の時間”を作ったやろ。
ごん:あれは流す以上に、どうしようもなかったもんな。
団長:そう言うきみは人が言うたことに厳しいツッコミをするだけで、自分からボケたりしたことがほとんどないやろが。だから、ボケて流された者の辛さがわかっとらんのや。
ごん:まあそういう見方もありますけど(笑)。
団長:以前、俺が辛い目に遭うた話をしたの、忘れたか?
ごん:何でしたっけ?
団長:夕方のローカルワイドニュースのコメンテーターをしててこんなに悲惨な目に遭うた話。
ごん:あっはっは! あーあれね! あのボケをほったらかしされたやつ(笑)。
H谷:何ですか、そんな楽しそうな話、聞かせてくださいよ。
団長:あのな、昔、俺がKSBの『スーパーJチャンネル』のローカル枠で岩井志麻子さんと週一のコメンテーターをやってた時。
H谷:知ってます。見てましたよ。
団長:あの番組は当然生放送なんやけど、俺と岩井さんはいつもほとんどリハーサルなしであそこに座っとるわけや。
H谷:お二人はもう「ほっといても大丈夫」みたいな感じなんでしょうね。
ごん:一番野放しにしたらいかんコンビでしょうが!
団長:まあH谷川君の見方が真実を突いとるけど、いずれにしろ、「誠実で愛に満ちあふれた毒舌」をモットーとしとる私と岩井さんがボーッと座っとるうちに番組が始まって、キャスターの多賀さんとアシスタントの女子アナの人が進行しながら、その日のニュースが読まれていくやんか。
H谷:はいはい。
団長:するとね、フロアからADの子が時々、時間が押したり巻いたりしてるのをカンペで指示してくるわけや。その時、「ちょっと伸ばして」みたいな指示が出たら、たいていは多賀さんとアシスタントの子がニュースのVTRを受けてちょっと会話でつないで時間を稼いだりするんやけど、多賀さんが自分でつなぐネタを思いつかんかったりしたら、突然「どうですか田尾さん」いうてこっちに振ってくるんや。
ごん:ま、コメンテーターですからね。
団長:けど、突然振ってくるんぞ。リハーサルもなしに。
ごん:そこはコメンテーターなんですから、前のVTRを見て準備しとかないかんですわね。
団長:もちろん、ニュースのVTRは「この後振られたら何て言おう…」とか必死で考えながらちゃんと見よるよ。ほんで、ええネタが浮かんで「この後来たら一言でポーンと決められる」と思って待ってたらVTRが終わってすぐに次のニュースに行ったり、大したコメントも浮かんでないのに突然コメントを求められたり、まあいろんな仕打ちを受け続けながらね。
ごん:まあ、水面下でいろいろ苦労しとるわけですね。
団長:はいな。で、そんなある日、「小豆島の沖でイルカが発見された」いうニュースがあったんや。地元の漁師の方が撮ってたらしいビデオが流れて、見たらイルカが5、6頭、ジャンプしながら泳いどる。
ごん:瀬戸内海はサメもクジラもいますからね。
団長:時々潜水艦もおるし。
H谷:ほんまですか!
団長:潜水艦が浮上航行しよるの見たことがある。けど、そんなことではないねん。そのイルカ出現のVTRに合わせて女子アナの子がニュース原稿を読んでたんやけど、俺は油断しとったんや。
ごん:来ましたよ!(笑)
団長:こんなほのぼのとしたニュースは、きっと多賀さんが「かわいいですね」とか一言言うて次のニュースに行くと思うやん。
ごん:確かに。コメンテーターがわざわざコメントするようなネタじゃないですからね。
団長:だろ? そしたら、VTRの終わり際にフロアから「ちょっと伸ばして」みたいなカンペが出たんよ。けどまあこんなもん、多賀さんが女子アナとちょっとやり取りしてつなぐやろと思って油断しとったら、VTRが終わってスタジオに降りてきた瞬間、多賀さんがいきなり「どうですか田尾さん」って。
ごん:あちゃー!
団長:いやいやいや! どうですかと言われても、こんなニュースに何もないがな! と思いながらも秒速2万回転で頭の中を探して、「そういや昔、城みちるがこれに乗って歌を歌ってましたね」言うたら、多賀さんがカメラを見たまま「次です」って。
ごん:あっはっはっは!
団長:いやいやいや! そこは何か受けてくれないかんやろ!
ごん:ひー! 何回聴いても苦しい!(笑)
団長:というわけやH谷川君。
H谷:いい話ですね(笑)。
団長:そういうわけで、CMの後、精査せずにハガキ読むから頼むぞキミたち。
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