編集 田尾 和俊
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団長:今回は「ちょっといい話」を1本。
ごん:いいですね。
団長:「いい話」をすると、「いい話をした人がいい人に見える」という効果も期待できます。
ごん:それを言わない方がいい人に見えるんですけどね(笑)。
丸亀市役所担当者の「うどん屋の問い合わせ」に対する対応が素晴らしい!
団長:今日、岐阜県の美濃市から私の大学の研究室に来客がありましてですね。
ごん:「美濃和紙」の美濃市ですな。
団長:そう。実はちょっと前に美濃市から「いろいろお話を聞かせてくれ」という依頼があって、その下調べというか、顔合わせで、向こうの市の担当の人と町おこしとか観光振興関係の人が2人、わざわざ来てくれたわけです。
ごん:こいつにほんまに話させてもええんかどうか、チェックに来たわけですね。
団長:真意はおそらく(笑)。で、その時にその人から聞いた話なんやけど、今日の午前中に香川県に入ってきて、約束の時間が午後2時だったから、それまでの間にうどん屋にでも行こうかとなったらしい。
ごん:まあ昼飯を食うならそうなりますわな。
団長:で、まず最初に谷川米穀店に行ったんだって。
ごん:またいきなりえらい遠いところに(笑)。
団長:そしたら、「営業時間11時からって聞いてたのに、11時前に行ったらもう行列がズラーッと並んでました!」って。
ごん:平日ですよね。
団長:平日の開店前やがな。俺、「ほんまですか!」って聞いたがな。
ごん:麺通団の団長が、美濃市から初めて来た一見の客にうどん屋
情報を聞いて「ほんまですか」って。
H谷:おかしいおかしい。
団長:そこは「どんな人からでも腰を低く情報収集する、さすが団長」とか感心するところやないかい。で、とりあえず並んで食べられたと。そしたらまだ時間があったから、その足で丸亀に行ったと。
ごん:だんだん団長のいる善通寺に近づいてきましたね。
団長:でね、事前に『恐るべきさぬきうどん』を読んで何となく「製麺所型のうどん屋さんいうのがおもしろそうや」という印象は持ってたらしいんやけど、どこに行ったらええかわからんので、携帯で丸亀の市役所に電話をしたと。
ごん:あー、市つながりですからね。
団長:それで、電話に出てきた男の担当者に「すいません、県外から来て今、丸亀におるんですけど、製麺所みたいなうどん屋さんはどこかありますか?」いうて聞いたら、担当者が「ちょっと今わかりかねますんで、ちょっと待ってくれますか? 調べてまた電話しますから」言うて、電話を一回切ったんやて。ほんだら、わずか5、6分で電話がかかってきて、「讃岐製麺所」を教えてくれたって。
H谷:おおー。
団長:どうよ、この完璧な対応! まず、県外の知らん人から携帯でかかってきた「うどん屋教えてくれ」いう電話に「調べて連絡します」言うて、それを大急ぎで調べて電話をかけ直して情報をお伝えするという親切さ。しかも、教えた店が「讃岐製麺所」という、珠玉の製麺所型の完璧なチョイス! 素晴らしいとしか言いようがない!
H谷:それはなかなかすごいですね。
ごん:たぶん電話に出た担当の人、電話を切った後に「誰か、丸亀で製麺所型のうどん屋知りませんか?」言うたら、すぐにあちこちから情報が上がってきたんでしょうね。
団長:ええ話やろ! こんな情報、毎日テキトーに仕事しよったらなかなか出てこんぞ。
ごん:「毎日必死で仕事してる人の方が出てこない情報」という見方もありますけどね(笑)。
団長:見方もあるが、うどん処の役場はやっぱりこうでなかったらいかん。
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