麺通団のうどラヂテキスト版 編集 田尾 和俊

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団長:私は毎年、というか毎日、外食で行った店を全部記録しとんやけど。

ごん:何でもデータにまとめるの、好きですからねえ。

団長:で、この番組でも毎年「『団長が数多く行ったうどん屋ランキング』を発表しろ」と、H谷川君からきつく命令されているわけです。

ごん:H谷川君の命令は絶対ですからね。

H谷:違いますよ。僕じゃなくて、多くのリスナーのニーズに応えるということですよ。

団長:というわけで、このコーナーは基本的に古い放送から順にピックアップしているので、まずは2008年上半期のランキングの回を文字に起こしてみます。閉店した店も出てきますけど。

ごん:それも歴史の一つとして懐かしんでいただければ。

2008年上半期「団長が数多く行ったうどん屋ランキング」

団長:H谷川君が「ぜひ教えてくれ」言うんで、今年1月1日から7月中旬までに、私が行ったうどん屋の回数ランキングを発表したいと思います。

ごん:そんなのに興味ある人が何人おるのかわかりませんが。

団長:H谷川君が「どうしても聞きたい」言うんよ。

H谷:いや、僕だけじゃなくて、僕の周りの人からも「団長はどこのうどん屋行っきょんや」いうてよう聞かれるんですよ。あと、たぶんうどん屋の大将方も知りたいと思ってますよ。

団長:わかりました。じゃあ、回数の少ない順に行くよ。まず、今のところ1回だけ行っている店から。「あたりや」。

ごん:え? 「あたりや」は今年まだ1回しか行ってないんですか。あんなに番組でネタにしてるのに。

H谷:確か、常連しか食べられんという「辛いやつ」を確かめに行ったんですね。

団長:そう。ほんで確かめられんかった。

ごん:まあ、半年過ぎて1回では常連とは言えませんからね。

団長:俺の“魂”は毎日通いよんやけどなあ。

ごん:大将に“魂”が全く通じてない(笑)。

団長:続いて、山陽放送の高松支局の裏の方にあるうどん屋。メモに店の名前書いてないが。

H谷:えー?

ごん:店の名前もわからんまま行って、店の名前を確認しないまま帰ってきたんですか。

団長:ま、仕事に集中しているビジネスマンは、店の名前なんか気にしない。

ごん:あなた、とっくにビジネスマン引退してるじゃないですか。

団長:体で覚えたものはなかなか忘れんものや。次、「いきいきうどんレインボー店」。これ、君らと一緒に行ったやつね。

ごん:何か、妙~な頼まれごとがあって行きましたね(笑)。

団長:「うどん市場兵庫町店」に「うどん棒本店」。ちなみに、「うどん棒本店」では「きざみうどんユズ抜き」を頼みました。

ごん:相変わらずですね。

団長:「岡山駅のホームのうどん」。

ごん:そんなところへ?

団長:そう。ちゃんとした店じゃなくて、ホームの立ち食いうどんの方。出張の帰りに寄ったんやけど、岡山駅のホームの階段の下にあるあそこ、何か昔から好きなんや。決して麺が素晴らしいとかダシが素晴らしいとかではないんやけど、ベタにうまくて、あの状況でふと食べたくなる。

ごん:駅のうどんって、そういう感じですよね。

団長:ま、それなりに「うまい」というのは大前提やけどね。続いて「五右衛門」。ライオン通りから路地に入ったところの、昔からある方。

H谷:「饂飩家・五右衛門」の方ですね。

団長:夫婦で久しぶりに行って、カレーうどんとあさりうどんと上品なおにぎりを食べた。俺の記憶の中の「五右衛門のゴールデントリオ」や(笑)。

H谷:いい感じですね。

団長:あと、一気に行くよ。「さか枝」、丸亀の「白川」、「上戸」、「谷川米穀店」、「田村」、「長楽」、「はりや」、「松岡」、「丸山」、「宮武」、それから丸亀の大衆セルフの「麺輝屋」、「やすB」。

ごん:なんで「やす坊」だけ伏せ字なんですか(笑)。

団長:俺の中の「やす坊」はもう、「やすびー」になっとる。「一P(いちぴー)」みたいなもんや。

ごん:「一福」ですね。

団長:それから「わら家」。以上が今年の上半期に1回だけ行っている店。

ごん:こう並べて見ると、それなりにバラエティーに攻めてますね。

団長:昔の「ゲリ通」やってた頃に比べたら数も種類もずいぶん減ったけど、いろいろ行ってないとネタも集まらんし、まさか『うどラヂ』の収録に“丸腰”で来るわけにいかんからなあ。

H谷:ごんさん、ヤブヘビになってますよ(笑)。

団長:続きまして2回行った店は、「いきいきうどん善通寺店」、「おか泉」、「岸井」、「柳川」、「山内」。

ごん:団長大好きな「柳川」なんか、もっと行ってそうな気がしてたんですけどね。「おか泉」や「山内」も。

団長:まあいろいろタイミングとかの都合でね。次、3回行った店が3軒あります。善通寺の四国学院のすぐそばにあります「こがね製麺所」。

ごん:どう考えても近いから行ってますよね。地の利を生かして。

団長:善通寺の「白川」。

ごん:地の利を生かしてね(笑)。

団長:続きましてもう1軒は、「宮川製麺所」。

ごん:あ、地の利を生かしてね…って、結局近いところへ行っとるだけやないかい!

団長:続きまして、4回行った店ランキングの第5位、善通寺の「香の香」というお店で。

ごん:地の利を生かして近いだけやないかい!

団長:しかし続きまして第4位の5回行った店は、「山越」だ。

H谷:おー。

団長:これどうよ。善通寺から遠いぞ。

ごん:何があったんですか。

団長:これはね、残りの上位のラインナップを見たら理由が判明する。第3位は「がもう」。すでに今年10回行っています。そして第2位は「なかむら」で11回。

ごん:ツアーしてるんですか?

団長:何でやねん。この3軒は全部、家から善通寺の四国学院大学に行く途中の店や。

H谷:家から大学に行く前に、朝ご飯で寄るんですね。

団長:そうなんよ。いや、朝ご飯はいつでも家内がとてもおいしいのを作ってくれるんよ(笑)。

H谷:もちろんですもちろんです(笑)。

ごん:二人とも半笑いじゃないですか!

団長:“半笑い”じゃない。これは“微笑み”と解釈していただきたい。それでね、たまに「今日は朝から“レジェンドの店”で目の覚めるようなうどんを食べて授業に臨みたい!」という気持ちが湧き上がってくる時があるわけよ。その時、我が家から四国学院大学に向かうコースが大きく3つあって、真ん中のコースの途中に「なかむら」があって、ちょっと北に膨れるコースの途中に「がもう」があって、ちょっと南に膨れるコースの途中に「山越」がある。

ごん:それ、すごい贅沢な選択肢ですね。

H谷:レジェンドなら、「なかむら」に行く前に「田村」がありますけど。

団長:「田村」は天ぷらが愛おしいほど小さいから、体がエネルギーを欲している時はつい通過してしまう(笑)。

H谷:何となくわかります(笑)。

団長:でね、一応“真ん中コース”の「なかむら」が大学まで一番走行距離が短いから2位で、「がもう」は他の店より30分早い8時半に店が開くから、早起きの私はどうしても行く回数が増えると。

ごん:歳いったら早起きになりますからね。何時頃起きるんですか?

団長:んー、5時半とか6時とか6時半とか。

ごん:「がもう」も開いてないじゃないですか!

団長:そういう時は、家で一仕事してから「がもう」の開店時間に合わせて出発する(笑)。

ごん:何か、人生の優先順位がわからん(笑)。

団長:以上、「団長が今年上半期に数多く行ったうどん屋ランキング」でした。

ごん:おーい! 1位の発表がない!

団長:ま、1位はいつもこういういじり方でおなじみの(笑)、「清水屋(しみずや)」さんです。

H谷:あのところてんがおいしい店ですね。

ごん:それは坂出の「清水屋(きよみずや)」さんや!

団長:ま、この「きよみずやさん」のくだりまでが一連の「清水屋」さんの“いじりネタ”ですが(笑)、「清水屋」さんも大学の至近距離にあるということで。

ごん:地の利が生きてますねえ(笑)。

団長:というわけで、結局みんな「よく行くうどん屋というのは、住んでいるところや仕事場の場所に大きく左右される」という、考えてみれば実に当たり前の話が再確認されたという結果になりました。

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