編集 田尾 和俊
58
団長:『うどラヂ』に時々、真面目なうどんの質問が来るんですが。
ごん:うどんの番組ですからね。
団長:それに対して、我々もうっかり真面目に答えてしまうことがある。
ごん:オバカ番組なのにね(笑)。
団長:というわけで、読者からの質問を何本か続けてお送りしておきます。
うどんはなぜ安い?
団長:質問を頂いております。
ごん:ありがとうございます。
はじめまして。いつも『アバンティー』の流れで聴いております。
ごん:あっはっは!
団長:ということは、5時から『アバンティー』を聴いて、6時から帰来さんと中井さんの『勝手にシネマニア』を聴いて、6時15分から『うどラヂ』を聴いていると。
ごん:それ、どうなんですか?
団長:ええがな。「都会のオシャレなトーク番組」と「田舎のコテコテのしゃべくり番組」の間に、「オシャレな田舎のトーク番組」を一枚挟むことによって、ショックが和らげられる。
ごん:なるほど、『勝手にシネマニア』がええ感じにグラデーションかけてくれてるわけですね(笑)。
さて、番組同様、我が家の食卓でもうどんに関する論戦が日頃行われています。
ごん:間違ってますよ。僕ら、ロクな論戦してませんからね。うどん以外の論戦なら時々ありますけど(笑)。
H谷:イナリとかイワシとかね(笑)。
その中で、我が家の中でまとまらなかった論題を箇条書きで並べてみましたので、お三方の力で的確なお答えをお聞かせください。
ごん:「どんとこい」って感じですね。
では1つ目の質問です。うどんはラーメンや蕎麦に比べて格段に安いのはなぜか? 組合の協定か何かで値段が決まっているのでしょうか?
団長:と言う質問ですが、ごん解説員、いかがでしょうか。
ごん:まあ、うどんより安いラーメンもありますけど、平均したらうどんが一番安いというのは確かにそんな感じですね。ま、ラーメンやそばより客の回転がいいんで、安くてもやっていけるという側面もありますけど。
団長:それは「安い理由」になってないが。しょうがないな。ここは一つマーケティング的に考察しとくか。
ごん:よろしくお願いします。
団長:まず一般的に、健全なビジネスの場合は、原価が高いものは値段(売価)が高くなる。
ごん:当然ですね。
団長:すると、「うどんはラーメンや蕎麦より原価が安いのではないか?」という仮説が出てくるわけだ。そこで次に、原価を「粉」「ダシ」「具材」に分けてみると…
ごん:おー、確かにうどんが一番安そうですね。
団長:まず「粉」は、小麦粉よりそば粉の方がたぶんかなり高い。
ごん:ラーメンとうどんはどっちも小麦粉ですね。
団長:しかし、讃岐のうどん屋のうどんはたいてい店で粉から作るけど、ラーメン屋のラーメンって、自家製麺でなくて中華麺を買ってきて作ってる店が多いやろ? すると、粉から麺線にする行程の製麺屋さんの手間賃が乗っかってるから、平均するとたぶんラーメン屋の麺の原価の方がうどんより高いはずや。
ごん:なるほど。
団長:次に「ダシ」は、これは明らかにうどんが一番安上がりにできとるやろ。なんせ、間に合わせのダシで食べさせる店もまだまだあるし、醤油だけかけるメニューもあるし。
ごん:ラーメンのスープ作りなんか、明らかにうどんより手間掛かってそうですしね。そばつゆも手が込んでそうだし。
団長:それでもうどん屋さんから「原価の中ではダシが一番高い」いう話を何回か聞いたから、その他がいかに安上がりにできてるかということや。あと、「具材」は安いものを使えば安い、高いものを使えば高いと。
ごん:うどんでも、手間暇掛けたダシとか豪華な具材を合わせたメニューなんかはそれなりに高い値段が付いてたりしますからね。
団長:あともう一つ、我々の師匠のT村さんがおっしゃってた説を紹介しておきます。
ごん:最初のプロモーションの仕方に原因があるっちゅうやつですね。
団長:昔、うどんとそばは同じような立ち位置の安い庶民の食べ物だったと。例えば、上方落語の「時うどん」と江戸落語の「時そば」は、屋台のうどんとそばがどっちも16文だし。
ごん:確かに。
団長:ところが、いつの時代かそれをビジネスとして本格的な展開が始まった時に、まあ誰がいつ頃始めたのかはわからんけど、そばはもともと東の文化だから近くにある「東京」という大きな商圏のお客さんをメインターゲットにした時に、「付加価値を付けて少し高い値段で売る」という方向に展開した。ところが、うどんは関西の文化で大阪とかをメインターゲットにした時、「付加価値を付けて高級な食べ物にする」という戦略を全くとらずに、「庶民の安い食い物」という方向でワーッと広げた。その時の最初の値段の差が、今日までずーっと引きずられている、という分析を聞きました。
H谷:ほー。
ごん:言われてみると納得ですよね。
団長:「最初にやったことが後まで引きずる」いうのは、ある種「人生の真理」や。例えば俺、大学に行き始めた時に初対面でその風貌から絶対俺より年上や思って敬語で話しかけた先生がおるんやけど、後で実は俺より10歳近く年下だったのが発覚したのに、敬語から戻せんで今日に至っとる。
ごん:ありますあります(笑)。
団長:「付き合ってる時にうっかり下手に出たせいで、一生奥さんの尻に敷かれとる」とか言うてた某社の社長もおります(笑)。
ごん:ま、夫婦円満ならそれはそれで(笑)。
バックナンバー
-
#169 「「『GajA』うどんツアーレポート」第1弾」 (2025.03.25更新) -
#168 「イナリの天ぷら」 (2025.03.18更新) -
#167 「アメリカの50州」 (2025.03.11更新) -
#166 「モロコの奇跡」 (2025.03.04更新) -
#165 「橙家、最後の日」 (2025.02.25更新) -
#164 「ごんは撃たれて当然」 (2025.02.18更新) -
#163 「創作うどんコンテスト(その2)」 (2025.02.11更新) -
#162 「創作うどんコンテスト(その1)」 (2025.02.04更新) -
#161 「県外客の失敗談(小ネタ)」 (2025.01.28更新) -
#160 「「釜あげうどん」は謎のメニュー?!」 (2025.01.21更新) -
#159 「男麺と女麺」 (2025.01.14更新) -
#158 「ネギに愛を」 (2025.01.07更新) -
#157 「カッシーとハトちゃん」 (2024.12.31更新) -
#156 「カッシー登場!」 (2024.12.24更新) -
#155 「お子様連れのうどん屋巡りは…」 (2024.12.17更新) -
#154 「「渡辺ファミリー」大集結」 (2024.12.10更新) -
#153 「テレビの情報は信用ならん(笑)」 (2024.12.03更新) -
#152 「『うどラヂ』のエンディングを歌ってるのは「Z3」。」 (2024.11.26更新) -
#151 「うどんで人生を踏み外す」 (2024.11.19更新) -
#150 「本広監督からお祝いメッセージ」 (2024.11.12更新)




















