編集 田尾 和俊
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団長:『うどラヂ』が始まるきっかけになったのが映画『UDON』やけど、その映画『UDON』ができるきっかけになったのが『恐るべきさぬきうどん』で、その『恐るべきさぬきうどん』は『月刊タウン情報かがわ』で連載しとった「ゲリラうどん通ごっこ」の再編で…。
ごん:そこまではマニアの間では周知の事実ですけど。
団長:その「ゲリラうどん通ごっこ」を生み出した背景にあるのが、同じく『月刊タウン情報かがわ』で連載しとった「笑いの文化人講座」で、その「笑いの文化人講座」のルーツが1970年代頃に私が出会ったパルコ出版の『ビックリハウス』に連載しとった糸井重里責任編集の「ヘンタイよいこ新聞」にあることは、相当のマニアしか知らんことや。
ごん:正常な“よい子”は知らんでもええことです(笑)。
団長:で、その「笑いの文化人講座」に「うどんネタ」が時々あったんやけど。
ごん:どんなんありましたっけ。
団長:「先生が『讃岐うどんの90%はオーストラリアの粉でできとる。そやから、うどん10すじ食べたら9すじがオーストラリアやと思え』と言った」とか。
ごん:実にわかりやすい例えですね(笑)。
団長:間違ってるけど(笑)。で、そんな中に、うどんに関連した「回文」の名作が結構ありまして。
ごん:ありましたねえ。けど「回文」って、今の若い子らはあんまりわからんのちゃいます?
団長:そうか、そこから説明せなあかんのか。「回文」は「上から読んでも下から読んでも同じ言葉になる」という、日本古来の言葉遊びです。
H谷:「新聞紙(しんぶんし)」みたいなやつですね。
ごん:「竹藪焼けた(たけやぶやけた)」とかね。
団長:「団地やのに鬼の家賃だ(だんちやのにおにのやちんだ)」とか。
ごん:うまいっ!
団長:というわけで、うどん回文の話が出た回を。
うどん回文
団長:「かしわ」と言えば。
ごん:なんですか急に。
団長:いや、こないだ。ある打ち合わせで君も一緒に東京に行ったやん。
ごん:行きましたね。
団長:ほんで打ち合わせが終わって勝谷さんや福田社長やみんなで一緒に赤坂で会食して、腹パンパンになったよな。
ごん:なんか、むちゃくちゃ食べましたね。
団長:「腹パンパン」言うけど、そんじょそこらでみんなが使う「腹がパンパン」でないんぞ。例えるなら、針でちょっと突いたらプルッ! となるぐらい。
ごん:あっはっは!
団長:あの、ゴムに入った丸い水ようかんみたいな。
ごん:爪楊枝でプツッと突いたらプルッとなるやつ!
団長:そうそう、あの状態や。あの後、俺ら、なるべく障害物に当たらんように歩きよったもんな。
ごん:歩道の植え込みなんかに当たったら、すぐにプルッとなりますからね(笑)。危ない危ない。
H谷:あの、そろそろいいですか?
団長:あ、ごめんごめん。でね、食事が終わって夜の10時も過ぎて、みんなは解散してそれぞれ近くのホテルに帰ったというか、たぶん帰ったと思うんやけど、俺は訳あってその足で電車で1時間以上かけて、千葉の柏市に行かないかんかったんや。ほんで「柏(かしわ)」と言えば、と。
ごん:ようやく最初の話に帰ってきました。
団長:「讃岐うどんのサイドメニュー関連回文」のトップ2に入る名作のあれを思い出してしまった。
ごん:何でしたっけ。
団長:「ワシか? 特に肉とかしわ(わしかとくににくとかしわ)」。
ごん:その「かしわ」ですか!
団長:もう、光景が目に浮かぶがな。「はりや」に行ったおっさんが「何が好きなんですか?」って聞かれて「ワシか? 特に肉うどんとかしわざるやな」と答えたという、日常の何気ない一シーンを見事に切り取った名作や。これが第2位。
ごん:とすると、1位は?
団長:1位はかの有名な、「ものたりないな、イナリ頼も(ものたりないないなりたのも)」。
H谷:素晴らしいですね。
団長:この作品が発表されて以来、うどん屋で「必ず頭の中でこれを唱えてからイナリを取る」いう客が続出したというウワサや。
ごん:声に出したら恥ずかしいから頭の中でね(笑)。あと、「何だ?」「スダチだす旦那」(なんだすだちだすだんな)いうのもありましたよね。
団長:ええねー。若旦那がうどん屋に入ってね、ぶっかけ頼んだら横に何か付いてきたんだ。それが何かわからんかったので、連れの定吉(さだきち)に「何だ?」と聞いたら、定吉が「スダチだす、旦那」ってね。
H谷:誰ですか、定吉って。
団長:若旦さんに付いていくのは、だいたい「定吉」と決まっとる。
H谷:はあ…そうですか。
団長:まだあったわ。「だし巻きまいど、今来ました(だしまきまいどいまきました)」。
ごん:いいですねえ。寿司屋かもわかりませんけど。
団長:最後に長いのを一つ。「須磨を出、うどん粉載せ西へ。老舗の近藤でおます(すまおでうどんこのせにしへしにせのこんどうでおます)」。
H谷:おー!
ごん:お見事!
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