麺通団のうどラヂテキスト版 編集 田尾 和俊

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ごん:団長は飲みに行ったりすること、ほとんどないですよね。

団長:基本的に酒飲まんからね。ビジネス時代は付き合いで酒の席に行くことは結構あったけど、大学に行き始めてからはそんなんもほとんどないから、よっぽどのことがない限り「飲み会」というやつには行くことがない。ただし、よっぽどのことができて飲み会に行ったら、酒も飲まんのにどうかしてるぐらいしゃべることはよくあります(笑)。

ごん:じゃあ今回は、よっぽどのことがあって団長が忘年会に行った時の回を。

H谷川軍団忘年会

団長:こないだのH谷川軍団のバカヤロウ忘年会。

ごん:はいはい、行きましたよ。

団長:あれ、テーブルが3つに分かれとったやん。

ごん:掘りごたつ式だったから、テーブルを1つにくっつけられんかったんですね。

団長:そう。それで俺らのテーブルは我が家の夫婦と、がもうの弟と、上戸君。それから通路を挟んで隣の“島”に清水屋さんと…

H谷:一福と斉賀と、日の出の三好さん。

団長:ほんで一番向こうの“島”に、君ら2人と…

H谷:今岡さんと山下君。

団長:ということやから、俺、君らのテーブルで何が話題になっとんか全然わからんかったんやけど。

ごん:僕たちは平和な話をね。いたって平和で穏やかな忘年会を過ごさせていただきましたよ。

H谷:でも、こっちもそちらで何を話されてるのか全くわかりませんでしたけど。

団長:俺らのテーブルは年末にふさわしい、ものすごく建設的な話をしよったんぞ。メインテーマは、今、讃岐うどん界が抱えている解決すべき問題について。で、とりあえずここにおるうどん屋さんが抱えている個別の問題を解決しようという話や。

ごん:さすが、団長が入ると会話のレベルも上がりますからね。聞きましょう。

団長:まず最初に出てきた問題が、清水屋さんの駐車場問題や。清水屋さんはうどんも大将の魅力も素晴らしいのに、無料の駐車場がないというだけで、多くのお客さんを逃しているという気の毒なことになっている(編集部注:今の店に移転する前、善通寺に店があった時の話です)。

ごん:確かに。僕なんか、清水屋さんのの近くにいたら仕事ほっといても行きたくなるんですけど、残念ながら車で移動中なんで、なかなか駐車場がないと行きにくい。

団長:君が言うと実にウソっぽいけど、まあそういうことや。ほんでね、みんなで協議した結果、一つの解決策が導き出されたんよ。

ごん:ほう。

団長:まず、こないだ「一福」の駐車場が一気に広くなったから、その一番隅っこの一枠に「清水屋」って書いとけって。

ごん:あーなるほど! 清水屋さんに駐車場を1台分プレゼントするわけですね。

団長:そうそう。ほんだらな、みんなやさしいがな。上戸君が「うちも1台、端っこに“清水屋”って立て札出しときますわ」いう話になって。

ごん:あら!

団長:すると「がもう」も「一番広い方の駐車場の奥に“清水屋”いう看板を立てましょう」と。

ごん:おおー! 無料で3台、清水屋の駐車場ができたわけですね!

団長:これで、まず清水屋さんの抱えている大問題が解決した。

ごん:やっぱりそっち方面の話や(笑)。というかH谷川さん、どうでしょう、今の内容は。

H谷:とりあえずあの日は上戸さんの声がうるさかったんで話の内容は全然聞き取れんかったんですけど、聞き取れんでよかったと思います。

ごん:あっはっは!

団長:続いては、「がもう」が抱える大問題や。というか、これは讃岐うどん界のすべての店が抱えている大問題ではないかと思うんやけど、うどんをゆでたり玉を取ったり水で締めたりという作業をするのに、ちょっとかがむやん。

ごん:はいはい。

団長:すると、やっぱり腰に負担が掛かってきてね、若いうちはまだええんやけど、それが毎日毎年、5年、10年、20年と蓄積していくと、年を取って腰が曲がって固まってしまう恐れが出てくる。そこで、「日頃から腰を伸ばした状態で作業ができるようにすればいいのではないか?」と考えたわけや。

ごん:確かに、それは理にかなってますね。

団長:例えば、うちの家内は身長がちょっと高くて、マンションに備え付けのキッチンが相対的に低いから腰に負担が掛かってたんやけど、キッチンの高さを上げたら明らかに腰が楽になったんよ。だから、うどん屋の釜周りも、高さを上げたらたぶん作業中の腰の負担が少なくなるはずだと。

ごん:おっしゃる通りです。

団長:しかし、がもうの大将はもう長いことやっとるから、少々のことでは腰が伸びんと。

ごん:ちょっとちょっとH谷川くん、また「真剣に聞いていた僕がバカでした」みたいな話になるような気がしてきたよ(笑)。

H谷:まあとりあえず聞きましょうよ。

団長:そやからもう、常につま先立って背伸びして仕事をせないかんぐらい高いところに、ほとんど天井に付くぐらいのところに釜も流し台も丼も置いて、頭の上でうどんゆでたり水洗いしたり玉取りしたりするのはどう? という提案をしたんやけど。あるいは、道具を上に上げるのが大変なら、道具はそのままで床を掘りごたつみたいに1メートルぐらい掘って低くしてもOK。

ごん:どうですかH谷川さん。

H谷:あっちのテーブルに行ってなくてよかったような。

団長:けど、ごんは内心、「“ない話”に入りたかった!」と悔しがってるはずや(笑)。

ごん:ちょっとね(笑)。

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