編集 田尾 和俊
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団長:2008年に発足した「さぬきうどん振興協議会」が、2009年の1月から「年明けうどん」を始めました。
ごん:資料によると、「年明けうどん」は「トッピングにえび天などの赤い物を添え、紅白の縁起物として食べることで1年の幸せを願う」という行事で、食べる時期は元日から15日までだそうです。
団長:ちなみに、「さぬきうどん振興協議会」は「さぬきうどん協同組合」や「県製粉製麺協同組合」などが主体の組織で、会長は「さぬきうどん研究会」会長の真部先生。
ごん:麺通団と「讃岐うどん巡りブーム」を敵視している先生ですね(笑)。
団長:そやから、「麺通団はそれに対抗して『年明けうどん』に批判的なスタンスのはずだ」という勝手なレッテルを貼っている人たちがいるみたいですが、麺通団は“感情”で動く団体じゃないですから、そんな決めつけをしてはいけません。
ごん:そもそも「団体」でもないし(笑)。
団長:でも、麺通団に対して「年明けうどん」についてのコメントを求めてくる人がいるので、それにお答えした回を再掲しておきましょう。
麺通団の「年明けうどん」考
団長:「年明けうどん」が去年から話題になってるようですが。
ごん:日清の「どん兵衛」にも「年明けうどん」バージョンが出ましたしね。
団長:今年の正月は清水屋さんでも「年明けうどん」を出したらしいし。ちなみに去年の年末、私、年明けうどんに関して2つも電話取材が入りまして。
H谷:はははは(笑)。
ごん:やっぱり来ましたか(笑)。
団長:1つ目は、地元のあるCMの入らない放送局から来たんやけど。
ごん:某HK高松放送局ですね(笑)。
団長:「年明けうどんの経済効果についてご意見を」って。
ごん:そう来ましたか。
団長:けど経済効果いうてもなあ。俺、「清水屋」の情報しか知らんのやけど、聞いたら「年明けうどんは注文がそれなりにあったけど、その分、他のメニューの注文が減った」言うとった(笑)。店に来る客の数は同じで、注文するメニューが変わったと。
ごん:そらそうでしょうね(笑)。食べ物はたいていそうなりますよ。
団長:食べ物いうのは基本的に「代替消費」やから、新しいメニューとかできたって、みんな2杯食うようにはならんからな。だから、「その店は他の店から客が取れることがあるかもしれんけど、県全体の経済効果はどうでしょう」と答えておきました。
ごん:「年明けうどん」を食べるために県外からお客さんがどんどん来れば、香川県だけの経済効果はプラスになりますけどね。
団長:もう1つは、地元のある新聞社から。
ごん:かなり絞られますね(笑)。
団長:それが、記者が言うには、東京のフードライターか評論家かコメンテイターか知らんけど、一応それなりに権威のある方に「年明けうどん」についてコメントを求めたんだって。すると、「『年明けうどん』はとりあえず名前を使いやすいから話題にはなっているらしいが、なぜ正月の1日から15日までなのか、なぜ年明けにうどんなのか、という根拠や裏付けに乏しい」とかコメントされたらしいんだ。
ごん:ほうほう。
団長:で、俺に「権威のある方にそう言われたんですけど、これは非常に難しい問題で、田尾さんならこれにどういうふうに反論しますか?」みたいなことを聞かれた。
ごん:あっはっは! 「めんどくさいことはとりあえず田尾さんに振っとけ」みたいな(笑)。
団長:そやから「“正月やからめでたいな~”みたいなことでええんちゃいます?」って言うたわ。
ごん:あっはっは! 素晴らしい。
団長:新しい風習とか、新しい習慣みたいな何かを生み出す時には、俺の中では大きく分けて2つ方向性があって、1つは「過去のいわれみたいなのを掘り起こして、それをもう一回復活させるみたいな方法で風習を定着させていく」という方法。もう1つは、「根拠になるような歴史的背景は特にないけど、オリジナルで新しい風習を作って広げて行く」という方法。日本のバレンタインデーやホワイトデーや、古くは平賀源内の「土用のウナギ」も後者の例やね。
ごん:前者も結構、一番最初はそんな所から始まってたりしますよね。
団長:だから、「『年明けうどん』は後者の例です」でええやんと。「何を細かいことでいちいち因縁付けるんや」みたいな。
ごん:いやいや、因縁って(笑)。
団長:ま、とりあえずそんなことを新聞社の記者に返しました。
ごん:今から定着させて、これから50年、100年後に「『年明けうどん』と言うのはそういう意味で始めたんですよ」と言われるようになればいいだけでね。
団長:そうそう。やらんよりはやった方がええだろうし、それで何かがちょっとでも賑やかになればええやん。ただし、経済効果という点では、これは行政系の人がよくやる「必要以上に成功したように見せる」のではなく、なるべくファクトベースで誠実にはじき出すことを望みます(笑)。
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