編集 田尾 和俊
83
団長:「ゲリラうどん通ごっこ」の連載開始から30数年、これまでに数々の「讃岐うどん用語」を発掘、あるいは開発してきた麺通団ではありますが。まだ出てくるなあ。
H谷:ありますねえ。田舎の古いうどん屋とか、年配の筋金入りのうどん食いのおっちゃんや爺さんとか、結構知られてない用語を使ってる人がいるみたいですよ。
田尾:そんな中から、これはぜひ残したいか、何ならどこかが復活させて欲しい「讃岐うどん用語」が出てきた回を一つ。
「やや締め」
団長:H谷川くんの、ムチャ振り最新うどん屋情報で~す。
H谷:何か僕がムチャ振りしてるんじゃなくて、ムチャ振りされてる側なんですけどね。じゃあ1つ。「松岡」にね、常連さん限定の裏メニューがあるんですよ。
ごん:ほう。
H谷:今までほら、「宮武」だと「超特」とか「超超特」いうのがありましたよね。
団長:「特大」の上やったっけ。「橋村」の「大大小」みたいな。
H谷:ええ。4玉が「超特」で5玉が「超超特」っていう、常連さん限定のメニューがあったんですけど。あと「あたりや」にも、まだ誰も見ていない「からいやつ」がありますよね(笑)。
団長:我々の誰もまだ食べてない(笑)。
ごん:「秘密兵器」が秘密のまま終わるみたいな(笑)。
H谷:それでね、先日、松岡の二代目大将と初めて酒を飲みまして、そこで聞き出したんですけど。
団長:わかった。「松岡」の裏メニューは「釜玉」ちゃうか? あそこ、釜あげ麺のメニューがないのに、こないだ行ったら大将が「釜玉できるで」いうて耳打ちしてきて、俺、初めて松岡の釜玉食べたぞ。
H谷:あ、「釜玉」は常連さんは普通に食べているそうです。
団長:えーっ! 大将がこそっと耳打ちしてきたから、これは特別な裏メニューやと思って喜んで食べたのに。
H谷:常連さんには割と出してるそうです。
団長:けど俺、年に数回しか行ってないぞ。
H谷:ええまあ、でもたぶん、週に5回来る人と団長の年1回は同じぐらいじゃないですか?
ごん:あっはっは!
H谷:でね、「松岡」の裏メニューは「釜玉」じゃなくて、「やや締め醤油」っていうのがあるんですよ。
ごん:ややじめ?
団長:それ、讃岐うどん界を震撼させる新しい用語やぞ。
H谷:聞いたことないでしょ。釜から上がった麺を、水でキリッと締めるんじゃなくて、適当に軽く締めるんです。
ごん:半殺し?
H谷:半殺し。いや、言葉悪いなそれ(笑)。
団長:「半殺し」は「ゆであがりを軽く締めた麺」でなくて、「軽くゆでた麺」や。麺通団オリジナルメンバーのH家さんから聞いたんやけど、昔、農作業の後とかにみんなが集まって大釜でうどんを茹でて食べよった時に、辛抱できんやつがまだゆで上がってないのに釜から麺を取って食べるのを「半殺し」って言いよったらしい。
ごん:それ、先に取ったやつが半殺しにされたとかじゃないですよね。
団長:あ、それか(笑)。ちゃうがな。
H谷:でね、軽く締めた麺に醤油をかけて食べるのが「やや締め醤油(うどん)」で、二代目大将が「うちで一番うまい」って言うんですよ。
団長:これはちょっと、次の本に書かせてもらわないかん。
H谷:でも食べるのは常連さん限定ですからね。
ごん:本に書いてもほとんどの読者が食べられんのでは、団長がいつもおっしゃってる「人を動かす情報発信」にはなりませんね。
団長:ええねん。大事なのは、一刻も早く本に書いて「『ややじめ』という言葉を世に出したのは俺が最初や」という事実を作ることや。
ごん:あっはっはっは!
H谷:ええとこ取りや、これ!
団長:というわけで「ややじめ」、今年度の讃岐うどん界の流行語大賞に今、ノミネートされました(笑)。
バックナンバー
-
#8 「うどん屋の数と電柱の数」 (2022.02.21更新) -
#7 「“JK”の、「柳川」を紹介した「魂の情報発信」」 (2022.02.14更新) -
#6 「栗林公園・花園亭の「朝粥」でうどん巡りスタート」 (2022.02.07更新) -
#5 「映画『UDON』の配役と、モデルになった麺通団員」 (2022.01.31更新) -
#4 「丸亀市役所担当者の「うどん屋の問い合わせ」に対する対応が素晴らしい!」 (2022.01.24更新) -
#3 「温めるんならそこの釜で…」 (2022.01.17更新) -
#2 「ブームの真っ只中に「ブームが終わった」と言う方々が…」 (2022.01.10更新) -
#1 「『うどラヂ』は映画『UDON』のプロモーション番組として始まった」 (2022.01.03更新)




















