編集 田尾 和俊
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団長:「清水屋」さんが善通寺から高松の成合に移転してから、H谷川君があんまり「清水屋」のネタを拾ってこんようになったんや。
H谷:僕、本拠地が西ですから、西のうどん屋は仕事の途中とか日常で行けるんですけど、やっぱり高松のうどん屋情報はわざわざ行った時でしか集められんですからね。
団長:じゃ、善通寺時代のちっちゃい清水屋情報の回を。
清水屋のパートさん
H谷:こないだ、午後の2時頃に清水屋に行ったんです。
団長:だいぶ遅くに。
H谷:パートさんがそろそろ上がりっていう時間帯だったんですけど、清水屋のパートさんはいつも仕事を上がる時に、賄(まかな)いのうどんを食べて帰られるみたいなんです。
団長:飲食店で働く人は、「賄い」も楽しみの一つやね。
H谷:それで清水さんが1年以上勤めているパートさんに「あ、もうそろそろ食べてよ」って言うたら、パートさんが「いや、今日はいいです」って言うたんですよ。
団長:おや?
H谷:それで、僕がパートさんに「清水屋のうどん、もう長いこと食べとるから食べたくないとかそういうことですか?」って聞いたら、「いや、今日はちょっと茹で時間が長いんで……」って。
団長・ごん:あっはっは!
H谷:パートさんが「麺の出来を理由に賄いうどんを拒否する」という、そんなおいしいネタに遭遇したんですよ。たぶん、もう1年ぐらい勤めよると、その日の清水屋の麺の出来がわかるんでしょうね。
ごん:それで、「今日の麺は自分の好みの出来じゃない」と確信した(笑)。
団長:素晴らしい! そのパートさん、その辺の“にわかうどん通”より断然素晴らしい!
ごん:麺通団に入ってもらいましょう(笑)。
H谷:でも、うどんはおいしかったですよ。
団長:俺も最近清水屋に行ったけど、清水屋のうどんは今、たぶん創業以来最高の出来やと思う。
H谷:僕も今日、そう思いました。
団長:とにかく、麺が抜群。
ごん:だけど、パートさんには茹で時間がちょっと長かった(笑)。
団長:まあそこは好みやけど、一時に比べると、ちょっと細めになっている。
H谷:細めですね。
団長:そこに、昔のシュッとしていた時よりはちょっと縮れが入って。
H谷:ええええ。
団長:ほんで、押し返してくる弾力をちょっと抑えてある。
H谷:そうですそうです。
団長:歯がニュッと入るんや。歯が麺をかみつぶす時に、麺の生地が歯にしがみついてくるんだ。
ごん:コシはあるんだけども、ブリブリというコシではなくて…
団長:いやちょっと今、俺、「麺が歯にしがみついてくる」ってものすごくうまいこと言うたつもりやのにスッと流すなよ!
H谷:はははは(笑)。
団長:コシはあるけど、あれは弾力の強いコシではない。伸びるコシでもない。もちろん、ただ固いだけの“なんちゃってコシ”でもなく、デンプンに頼った“アクリル系のコシ”でもない。
H谷:粘るというか。
団長:あれはおそらく、何かを試しているね。清水屋さんは何かをずーっと試している。で、時々、うわ! ここや! いうところにバシッとはまる時があるんや。その時に出くわしたら、メチャメチャうまいうどんがくるんだ。
ごん:はいはい。
団長:ところが、次行ったら、また何か試しよんや。「もう試さんでええ、そこでええ」って言うのに(笑)。
ごん:いやいや、やっぱり日々研究努力ですからね。
団長:とりあえず、今は最高の麺が出てるから、とにかくみんな、今のうちに行っといてください。次また何か試すかもしれんから(笑)。
ごん:というわけで清水屋さんの麺、今、団長の好み的に絶好調だそうです。
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