編集 田尾 和俊
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団長:H谷川君はいつどこでどんなムチャ振りしても必ずちゃんと答えてくれるから、ほんまに頼りになるよなあ。
ごん:全く素晴らしい!
H谷:どしたんですか。何か悪巧みでもあるんちゃいます?
団長:いや、このテキスト版用に『うどラヂ』のバックナンバー聴っきょったら、H谷川君がムチャ振りに必死で応えてくれたのに全部ボツにしたというひどい話が出てきたから、一旦持ち上げとこうかと思って(笑)。
「完全アウェイを感じるうどん店」ランキング
団長:こないだ、家で片付けをしよったんだ。
ごん:団長、片付けの鬼ですからね。スイッチ入ると止まりませんから。
団長:編集長時代、締切の夜中に原稿を書いてて、ちょっと確認したいことが出てきて本棚に本を取りに行ったら本が乱雑になってるのが気になりだして、そのまま壁一面の本棚の本を全部引っ張り出して並べ替え始めたら、編集スタッフに「やめてください!」いうて怒られたことがある(笑)。
ごん:それも一度や二度でなくて、しまいに締切の夜中に部屋の模様替えまでしようとしたことがあったそうじゃないですか。
団長:なぜそれを!
ごん:誰とは言えませんけど、あの頃、御社の小ネタ情報は一部の編集部員から僕の所へダダ漏れしてたもんで(笑)。
団長:ま、そこは深く追求せんけど(笑)、ほんであちこちに分散しとるいろんな資料とかプリントとかを全部引っ張り出して整理し直しよったら、中から「H谷川」って書かれた何かのコピーが発見されたんだ。
ごん:おやおや。
団長:その瞬間に思い出したわ。以前、『超麺通団4』の原稿に苦しんでた時に、「この期に及んでもう書くものがない」ということで、H谷川君とごんに「何かネタを探してきてくれ」って振ったやん。
ごん:そんなことありましたっけ?
団長:きみは提出もせんかったから忘れたんやろけど、あの時、H谷川君だけがいろいろ考えて返事をくれたんや。
H谷:そういや確か、「いろんなランキングを考えてこい」と言われて、それも「1週間以内に」って急がされたから必死で考えて提出したのに、本が出たら1行も載ってませんでしたよね。
ごん:あっはっは! それは「おもしろくなかった」とかいう理由で?
団長:いや、きみらに頼んだ後、突然何かが降りてきてどんどん原稿が進み始めて、使う必要がなくなったんや(笑)。それがこないだ発掘されたと。
H谷:ひどい話ですよ。
団長:いやしかし、改めて見ると、さすがH谷川君や。いろんな種類のうどん関連のランキングを考えてきとんやけど、普通は「夏場に人気のメニューランキング」とか、その辺のタウン誌かローカルグルメ番組がやるようなありきたりのランキングが並んでくると思うやん。
ごん:まあ、三流の編集者ならそんなとこでしょうね。
団長:しかし、そこはさすがH谷川君。俺の意図をピシーッと押さえてきとるがな。行くよ。まず1つ目は、「うどん屋で完全アウェイを体験しながら食べるメニューランキング」。
ごん:おおっ! タイトルだけでメチャメチャ気になります!
団長:「この店に行ってこのメニューを食べたら、その店で完全にアウェーになるぞ」っていうメニューや。
ごん:はいはいはいはい! さすがの視点!
団長:第5位。善通寺「ジャンボ高木」の「ぶっかけうどん」。
H谷:「ジャンボ高木」は周りの皆さんみんな「釜あげ」食ってますから、あそこで「ぶっかけ」食べてたら完全アウェイになります。
団長:「食い逃げOK」の釜あげ専門店やから、釜あげ以外は何を食べててもたいていアウェイになるけど、どうせ食べるならということで、「釜あげ専門店で食べる、恐るべきコシのぶっかけうどん。名物、おでんのタコとの相性が抜群です」とH谷川レポートにあります。
ごん:素晴らしい!
団長:続いて第4位は観音寺「小浜食堂」の、「うどん」。
ごん:あっはっは!
H谷:このランキング、全部僕の実体験なんですけど、僕、行って月見うどんを注文したんですよ。その時は昼時でお客さん満員で、座敷の方も全部埋まってたんですけど、全員中華そば。
団長:あっはっはっは!
ごん:月見うどん頼んだら、お客さん全員から「こいつ、素人やな」みたいな視線が飛んできたとか(笑)。
H谷:そうなんですよ。とにかくあそこでうどん食べてたら、居心地がすこぶる悪いんです(笑)。うどんメニューがズラッと並んでる店でうどん食ってるのに、完全アウェイですよ。
団長:長谷川メモによると、「客の大半が中華そばを食べています。一度皆様に『うどんを食べているのに何だ、このアウェイ感は』というのを体感していただきたい」とのことです。
ごん:いやー、H谷川君、さすがやねー!
団長:続いて第3位。高松の「わら家」の平日限定「ぶっかけうどん」。「名物のたらいに入った釜あげと恍惚のつけダシを一度グッと我慢して、老舗が新たに生み出したシンプルメニューを頂いてみよう」とありますが、「わら家」にそんなメニューがあったんか。
H谷:去年、平日に行ったらこれがあったんですよ。「わら家がぶっかけうどん?!」ってちょっとびっくりして、それで頼んで食べたんですけど、やっぱり周りはみんな釜あげ食ってるんですね。
団長:それ、他の知らん人が見たら「あの客、わら家にぶっかけうどん持ち込んでるんか?」とか思うぞ(笑)。
ごん:これも「釜あげ専門店で他のメニューを食べるとアウェイになる」ということですね。
団長:そういうことやね。では第2位。高松市は「はりや」の「天ぷらうどん」。「カウンター席に座ると、おそらく両サイドは『かしわざる』か『イカ天ざる』のつけ麺系を食べているでしょう。熱いうどんもハイクオリティです」というH谷川メモですが、これは私も体験をしております。私も「はりや」では、ざる系より天ぷらうどんを食べる回数の方が多い。
ごん:僕は8割が天ぷらうどんで、2割がカレーうどんですよ。
団長:うちの家内は8割がカレーうどん。
H谷:アウェイメニューばっかりじゃないですか! 皆さん方と「はりや」に行ったら、大人気の「かしわざる」と「イカ天ざる」がアウェイになるじゃないですか!
団長:けど、「はりや」のアウェイ感は、ちょっとええよね。他の店のアウェイメニューは食べてる間、ちょっと肩身が狭い思いを感じるけど、「はりや」で「かしわざる」や「イカ天ざる」以外のメニューを食べるのは、「俺はここではこれだもんね」みたいな気持ちになれる感じがする。
ごん:「山越」でみんなが「釜玉」食べてるところで頑なに「かけ」食べるんも、「俺はここではこれだもんね」みたいな気持ちになりますよね。あれ、何ででしょうね。
団長:うーん、単に自分がその店の常連だったらそういう気持ちになれるんかもしれんけど(笑)。で、1位がまんのうの「小縣家」の「天ぷらうどん」。
H谷:以前「小縣家」に行った時、「天ぷらうどん」がどうしても気になって注文したんですよ。
団長:H谷川君、一般店の天ぷらうどんマニアやからな。
H谷:そうなんですよ。それで食べてみたら「あ、おいしい!」ってなったんですけど、周りみんなが「醤油うどん」注文して大根すりながらうどんを待っちょんですよ。僕、何か悪いことしてるような感じになって、心の中で「ごめんなさい!」って謝りながら天ぷらうどん食ってました(笑)。
団長:というラインナップでした。
ごん:いやH谷川君、さすがやわー!
H谷:いや、こういう形でも陽の目を見ることになって、「あの時急いで考えてよかったな」と思います。
団長:ちなみに、こういうマニアックなランキングが全部で5本来とんやけど。
ごん:今、ディレクターのK米君が「それ、続けて4週行きましょう」言うてます。
団長:しかし、あとの4本はそれほどでもない。
ごん・H谷:おっさんおっさん!
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